「まだこんなものではない…」 評価を一変させたい新成人を迎えた3投手たち
左から渡邉勇太朗、市川悠太、柿木蓮
新成人を紹介する時、成績が良い選手をピックアップするのが通常の流れだが、今回は「こんなものではない…」と思う3投手を紹介したい。この3人に共通するのは、高校日本代表を経験していることだ。
まず1人目が市川悠太(明徳義塾出身)だ。2年秋に明治神宮大会優勝。右サイドから140キロ後半の速球、スライダー、シンカーを武器にし、高校生とは思えない完成度の高さがあった。ただプロ2年、思うようなピッチングができていない。
昨年は12試合に登板し、28回を投げて、22奪三振、防御率5.46に終わった。ボールの威力は見るべきものはあるが、左打者に対して攻めが単調になるなど、まだ自分の理想とするコンビネーションを確立できていない印象を受ける。この3年目は奥行きを感じられる投球を見せてほしい。
2人目は渡邉 勇太朗(浦和学院出身)だ。高校時代は3年夏に甲子園ベスト8。大谷翔平ばりの投球フォームから放たれる140キロ後半の速球、変化球の精度の高さは超高校級のものがあった。だが、昨年は二軍で4試合登板に終わり、防御率5.24。ただ先発で好投する試合もあり、潜在能力の高さを感じさせる。
3人目は柿木蓮(大阪桐蔭出身)。高校最後の夏は150キロを超える剛速球で、優勝投手に輝き、高校日本代表でも最も好投した。しかし昨季は6試合登板に終わり、フォーム変更で、かわす投球となっている。かなり苦しんでいる跡が見られるが、ぜひ活路を見出し、活躍することを期待したい。
潜在能力が高い3投手たち。2021年シーズンは爆発的なピッチングを見せて、評価を一変させることを期待したい。