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【秋季四国大会展望】キーワードは準決勝までの「勢い」と「経験値」

2020.10.24

 センバツの権利書をつかむために~「第73回秋季四国地区高等学校野球大会」が高知県内にて10月24日(土)に1回戦・25日(日)に準々決勝(2回戦)、31日(土)に準決勝、11月1日(日)に決勝戦の日程で行われる。

 1・2回戦・2試合ずつが開催される[stadium]高知市営球場[/stadium]では各日2,500枚、1回戦から決勝戦まで計7試合が開催される高知県立春野総合運動公園野球場では各日3,000枚限定の入場券発売。かつ「感染記録表」の記入<高知県高野連HPから事前ダウンロード可能>など新型コロナウイルス感染拡大防止に万全を期しながら一般客の入場が許可された今大会。

 果たして「センバツ濃厚」とされる決勝戦切符をつかむのはどこか?そして秋の四国頂点を極めるのはどの高校か?今回はブロックごとに分けて展望を加えていきたい。

鳴門、明徳義塾ブロックのポイント

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明徳義塾・代木 大和(2年)

鳴門(徳島1位)vs松山城南(愛媛2位)対高知中央(高知3位)の勝者

 松山城南は春秋通じて初の四国大会出場。愛媛県大会の背番号「4」から晴れてエースナンバーを背負うことになった最速133キロ右スリークォーター・照屋 心海(2年・右投右打・168センチ75キロ・宜野湾市立嘉数中<沖縄>出身)を軸に県準々決勝・準決勝でみせた粘りが身上である。

 対してマウンドでは最速144キロも投ずる主将・板谷 朋生(2年・遊撃手・右投右打・170センチ70キロ・南国ヤングマリナーズ出身)ら、能力の高い選手が居並ぶ高知中央は、「継投になると思う」(重兼 知之監督)投手陣の出来がカギを握る。

 この2校の勝者を待ち受ける鳴門は11点差を逆転した徳島商戦を筆頭に、徳島県大会では圧倒的な打力を発揮。俊足強打の1番・井川 欧莉(1年・右翼手・左投左打・178センチ71キロ・高松リトルシニア<香川>出身)をはじめ、特長を持つ個の出来が勝敗を左右しそうだ。

明徳義塾(高知1位)vs英明(香川2位)対徳島北(徳島3位)の勝者

 最終的には高知県大会では4日間で準決勝・決勝戦・決勝戦再試合の3試合・28イニングをわずか1失点で投げ切った明徳義塾のタフネス左腕・代木 大和(2年・183センチ75キロ・左投左打・川之江ボーイズ<愛媛>出身)の状態が最大の焦点となるこのブロック。

 英明は「今は(最速143キロ右腕の)石河(大空・2年)より状態がいい」と香川 純平監督も手ごたえを感じている左腕・寒川 航希(左投左打・175センチ70キロ・三木町立三木中出身)ら1年生、徳島北西条(愛媛)にも練習試合で打ち勝ったつながる打線で対抗したいところだ。

[page_break:藤井学園寒川、聖カタリナ学園ブロックのポイント]

藤井学園寒川、聖カタリナ学園ブロックのポイント

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高知・森木 大智(2年)

 藤井学園寒川(香川1位)vs鳴門渦潮(徳島2位)対愛媛小松(愛媛3位)の勝者

 1年生軟投派左腕・松岡 敏喜(左投左打・174センチ64キロ・京丹後ボーイズ<京都>出身)を主将・市川 航都(2年・遊撃手・右投左打・174センチ82キロ・春日井ボーイズ<愛知>出身)ら上級生がサポートする形で9年ぶりの四国大会、10年ぶりの秋・香川頂点を獲得した藤井学園寒川

 ただ、日裏 幸輝(2年生・投手・右投右打・183センチ75キロ)、佐藤 愛太(2年・捕手・右投右打・175センチ76キロ)の徳島市国府中出身バッテリーが安定感を発揮する鳴門渦潮、長打力に最速141キロ右腕・古本 裕大(2年・178センチ73キロ・右投右打・今治市立大島中出身)も控える愛媛小松はいずれも手強い。ここは藤井学園寒川の策士・香川 智彦監督の戦略も大きなファクターになりそうである。

 聖カタリナ学園(愛媛1位)vs高知(高知2位)対高松商(香川3位)の勝者

 「一番入りたくないブロックに入った」10月20日(火)抽選会後に思わす高知・勝賀瀬 拓志部長が漏らした本音の通り、この3校はいずれも「優勝候補」と言っても過言ではない。

 最速151キロ右腕・森木大智(2年・右投右打・184センチ84キロ・高知中出身)を擁する高知と香川県大会準決勝で豪快なアーチを放った浅野翔吾(1年・右翼手・右投右打・170センチ84キロ・高松市立屋島中出身)ら打線の爆発力を備える高松商との激突は今大会屈指の好カード。

 最速144キロ右腕の櫻井 頼之介(2年・右投右打・170センチ58キロ・尼崎ボーイズ<兵庫>出身)、守って走れる4番・川口 翔大(2年・遊撃手・右投左打・174センチ68キロ・松山中央ボーイズ出身)を中心にバランスに優れた選手が多い聖カタリナ学園も、この2校に大きな壁となって立ちふさがりそうであり、このブロックは「タフさ」なしでは戦えないものとなりそうだ。

 いずれのブロックについても言えるのは1回戦・2回戦で「勢い」と「経験値」をつかめば、準決勝以降に大きなアドバンテージを得るこということ。この2項目を獲得するために対戦相手に立ち向かう参加12校の奮闘に期待したい。

*なお、高知市営球場は周辺行事も集中する関係上、駐車場が足りない事態が想定されます。公共交通機関ないしは徒歩・自転車での来場をお願い申し上げます。

(記事=寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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