試合レポート

鹿児島城西vs吹上

2020.10.03

「5カ月後が楽しみ」・吹上

鹿児島城西vs吹上 | 高校野球ドットコム
長隆稀投手(鹿児島城西)

 鹿児島城西は初回、4つの四球を選んで押し出しで先制する。

 2回表は長打を警戒して外野が後ろに下がっていた分、3本の打球が外野の前に落ちる幸運なヒットもあって3点を追加した。

 吹上はその裏、先頭の5番・小田翔也(2年)がレフト前ヒットで出塁。二塁に送って7番・塘翔太(2年)が右中間を深々と破る三塁打を放って1点を返した。

 鹿児島城西は5回、8番・鍛冶屋成希(2年)のレフト前タイムリーで1点を追加。8回には9番・長隆稀(2年)のレフト線2点タイムリー二塁打などで3点をダメ押した。

 投げては4投手の継投で吹上打線の反撃を1点で食い止めた。

 同じ南薩の私学強豪・鹿児島城西に最後はコールド負けの吹上。新開剛監督は「この試合だけ見れば、悔しい敗戦」としながらも「この2カ月間でチームがぐっと大きく成長した。ベスト8に入ったことよりも3勝して4試合目を戦えたことが何よりの収穫」と振り返っていた。

 メンバーは20人に満たない14人。練習試合、地区大会とも試合ではなかなか勝てなかったチームだが、今大会はエースで4番の下池昌也を中心に2年生が奮起。特別すごいプレーができる選手はいないが「1つ1つの積み重ねをコツコツ取り組んだ成果」を今大会随所に発揮し、粘り強く勝ち上がった。

「あと3つ、勝ちたい欲をどう選手たちの中で育てていけるか。5カ月後の春が楽しみ」と指揮官のまなざしは来春に向いていた。

(文=政 純一郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.19

【宮崎】日章学園、富島、小林西などが初戦を突破<県選手権大会地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?