Column

新川(富山)「チームの歴史を変えるべく、細かなところまで徹底できるチームを目指す!」

2020.02.17

自立と自律、そして責任をもって過ごす冬


新川ナイン

■恵まれた環境でのびのび練習

 創立は1973年の新川高校。まだ創立は50年満たない比較的新しい学校で、魚津市や富山大学と協力した教育プログラム。さらにはインターンシップを2年生の時に実施するなど、授業だけはなく様々な方法で教育をしている。

 そんな新川高校の野球部は現在2年生18名、1年生16名の計34名で日々練習に励んでいる。グラウンドと室内練習場は自由に使用でき、他の部活と共用だが、トレーニングルームや体育館も使用出来る利点を生かし、部員は少人数のグループに分かれて練習メニューをこなしている。

■「自立・自律」を掲げ、甲子園出場を目指す!

 全力疾走、全力発声、仲良しの3つが今年のセールスポイントになっている新川。その3つの武器をもちつつ新チームから「自立・自律」を掲げて練習を重ねて迎えた秋季大会。普段から選手たちを見守る中田英那マネージャーは3回戦・魚津工との試合が印象深いと語る。

 「序盤は優勢だったにも関わらず、終盤に逆転を許してしまい、6対9で負けてしまいました。しかし終盤に逆転をされてしまったことでチームの課題がはっきりと分かりました」

 また試合以外であれば東北遠征でのひとときが中田マネージャーの中で印象深い出来事として残っている。
 「遠征日程が長く、後半はチーム全体に疲れが出ており、体力的に限界に近かったです。ですが、食事時の賑やかさ。また就寝前のリラックスした雰囲気で元気になれたことが良く覚えています」

■各選手が責任をもって練習に打ち込む日々

 現在は個別練習を中心にして、選手それぞれで目標を据えて、それを達成するために何をしなければならないか、計画を立てながら過ごしている。もちろん指導者からの指導してもらうこともあるが、こうすることで「誰か」に頼るのではなく、自分がチームのために何が出来るのか。

 1人1人の部員がそのことを考えて行動することで、チーム全体のコミュニケーションも増え、選手間で間違いを指摘しあえるようになった。その結果、新チームスタート時から掲げてきた「自立・自律」を促してきた。

 また、個別練習をメインにすることで、春に結果を出せない、課題が解決できなければ自分に責任が返ってくる。そんなプレッシャーとも戦いながらオフシーズンを過ごしている。

■マネージャーから見た注目選手は?

 そんな中田マネージャーから見た、チームを牽引してきた選手が3人いる。それは副主将の大道海都選手に中川翔太選手、そして1年生の久保田治也選手だ。3人は自分がやるべきことに全力で取り組むことでチームの勝利に貢献してきた。

 春先も3選手には注目だが、中田マネージャーは2年生の五味大空選手に期待を寄せる。また、長打力が武器の巻野海心選手、そして強肩の酒井優冬選手が今後戦っていく上でチームの大きな武器になると考え、今まで必死で練習してきたことを試合で発揮できるよう願いつつ、注目している。

 この冬は1年生であれば大会に向けての基礎の土台作り、2年生であれば最上級生になるための総仕上げとして過ごしてきた。目標である甲子園へ、新川の春の戦いに注目だ。

[page_break:チームの1番の武器は活気!/新川の歴史を変えよう!]

チームの1番の武器は活気!


副主将の大道海都

 ここからは、新川の副主将の大道海都選手、一塁手の白井敦陸選手にお話を伺いました!

Q.秋季大会など、ここまで試合を通じて見つかった課題を教えてください

大道:ヒット数は増えましたが、得点にはつながっていなかったことです。走塁ミスや打球判断ミスが多々あり、全体的に自分たちで流れを切ってしまったことで勝ち試合を逃していたと思います。
白井:チャンスでヒットが出ないこと、投手のストライク率が低いこと、走塁で点数をとれないことです。

Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいところを教えてください。

大道:チーム打率4割を掲げて練習しています。また、昨シーズンの平均得点を3点あげ、平均失点を3点減らすという目標でチームで頑張っています。
白井:僕は、スイングスピード10キロ以上のUPと、打球の処理速度を上げることを強化したいです。また、チームを引っ張っていけるような選手になることが目標です。

Q.応援する方々へ自分に自分のここを見て欲しいと言うのを教えてください。

大道:プレーやチームの雰囲気など、今までと大きく変わったと思うので、そこを見てほしいです!
白井:オフシーズンの練習で成長した姿を見せたいです!

Q.このチームの好きなところ、またほかのチームには負けないところを教えてください。

大道:チーム全体が元気です!また、地域の方々や、学校の先生方のおかげで、野球に集中できる環境で練習出来ているところもだと思います。
白井:チームに活気があるところだと思います。

Q.このオフシーズンの熱い宣言をお願いします!

大道:富山県で1番の取り組みをする。必ず春季大会で優勝します!
白井:このオフシーズンに、心・技・体すべての部分で成長します!

 大道選手、白井選手ありがとうございました!

新川の歴史を変えよう!

  ここからは角川了太コーチにもお話を伺いました!

Q.今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 秋季大会では終盤に逆転を許し、悔しい敗退をしました。同じ思いをしないため、一人一人が自分勝手にならず、チームのことを考え、自立していくこと、甘さを捨て、細かいところまでチームとして徹底することをテーマに取り組んできました。

Q.最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 自分の課題と向き合い、限られた時間の中で、質も量も求めて練習できていると思います。あとは強い気持ちを持ち続けることです。「何が何でも」という部分を前面に出して歴史を変えよう!

 角川コーチ、そして新川高校の皆さん、ありがとうございました!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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