2020年に注目したい高校生野手カルテット 来田涼斗(明石商)、西川僚祐(東海大相模)、井上朋也(花咲徳栄)、土田龍空(近江)に要注目!
年始始めの動画で高校生注目打者は来田涼斗(明石商)、西川僚祐(東海大相模)、井上朋也(花咲徳栄)、土田龍空(近江)の4名を挙げた。4名の強みと課題について迫っていきたい。
左から土田龍空、西川僚祐、来田涼斗、井上朋也
来田涼斗(明石商)はセンバツ準々決勝の智辯和歌山戦で、先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打、選手権準決勝の履正社戦で先頭打者本塁打を放つなど全国舞台で華々しい活躍を見せたことで大きく評価があがっている。
ただタイミングの取り方に課題を抱えており、試行錯誤の日々が続いた。身体能力も非常に高い選手で、走攻守すべてにおいて高水準のプレーが求められる。現在の課題を乗り越えて、次元が違うと思わせる選手になることを期待したい。
西川僚祐(東海大相模)は高校通算53本塁打と、本塁打数は世代トップ。前裁きで、弧を大きく描いたスイング軌道で高校生離れした打球を飛ばしている。またアグレッシブベースボールを掲げる東海大相模の環境に揉まれたことで、走塁に対する意識も高い。
まだ変化球の見極めなどに課題を抱えており、穴のない選手になってもらいたい。
井上朋也(花咲徳栄)は、1年春からクリーンナップを任された実力者。高校通算47本塁打と、高校生トップクラスのスラッガー。手元でボールを呼び込み高速スイングで逆方向にも本塁打を打てる技術は素晴らしいものがある。
韮澤雄也など強打の3年生らが驚いた一発が驚いたのがこの夏の埼玉大会の所沢商戦で弾丸ライナーで右中間スタンドに打ち込んだ本塁打だ。低い軌道で本塁打にしたこの当たりに3年生のレギュラーは「えぐかった」と絶賛。好投手に対しての対応力も高く、強肩が光る三塁・外野守備も見逃せない。
2学年上の野村佑希(北海道日本ハム)と比較しても見劣りしない逸材。全国大会での結果を残せば、高卒プロも十分あり得る選手だ。
土田龍空(近江)は高校生離れした俊敏な動きを見せるショートストップ。
天才肌のように思えるが、中学時代に名遊撃手・宮本慎也など一流遊撃手の動画を見て学んだり、さらに足運びを踵着地からつま先着地に変えたり、持ち替えを速くするために5本指から2本指で捕球したりとそのこだわりは高校生とは思えない。昨夏の甲子園ではエラーが多かった。捕球、送球すべてにおいて鍛えていきたい。
また打撃も昨夏の時点で高校通算20本近く放っているように、長打を打てるメカニズムを持っている。堂々の高校生ナンバーワンショートストップと呼ばれる選手になることを期待したい。
(記事=河嶋 宗一)
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