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アスリートと腸内環境の関係性とは

2019.09.17

アスリートと腸内環境の関係性とは | 高校野球ドットコム
乳酸菌を含む食品なども考慮しつつ、食事の栄養バランスも見直そう

 体づくりのためには練習やトレーニング、休養とあわせて必要なものが食事から得られる栄養です。体を動かす主なエネルギーである炭水化物を始め、筋肉の源となるタンパク質、体の調整役としてのビタミン・ミネラル分など、食事を通してバランスの良い栄養をとることが必要です。

 くわえて消化・吸収を促す腸のコンディションも見直してみましょう。どれだけ栄養バランスを考えた食事をとっても、腸の調子が良くなければ消化・吸収能力が落ちてしまい、体に必要な栄養素が十分に行き届きません。腸は栄養素を吸収するだけではなく、免疫力を働かせたり、心の落ち着きを左右するセロトニンというホルモンと関連したりとさまざまな役割を担っています。

 腸内環境を整えると聞くとまず思いつくのが「善玉菌」「悪玉菌」と呼ばれる腸内細菌ではないでしょうか。「善玉菌」は消化吸収のサポートや免疫力向上などの働きをもつと言われており、一方の「悪玉菌」は体に悪影響を与えやすい細菌として知られています。腸内細菌はこの他にその時々によって働きが変わる「日和見(ひよりみ)菌」と呼ばれる細菌が存在します。

 「善玉菌」の代表としてはビフィズス菌、乳酸菌などが挙げられ、これらを含む乳製品(ヨーグルトやチーズなど)や発酵食品(味噌や納豆、キムチなど)などを積極的に取り入れることは腸内環境を整える上で役立ちます。さらに腸のぜん動運動を促し、善玉菌のエサにもなる食物繊維やオリゴ糖を含む野菜やきのこ、海藻類などもあわせてとるようにすると、栄養の消化吸収効率が上がると考えられます。

 一方、悪玉菌が増えてしまう原因には動物性タンパク質のとりすぎや脂肪分の多い食事が挙げられます。さらに添加物の多い食品やエンプティーカロリー食品(体に必要な栄養は少なく、カロリーは多い)など、体に有害なものをため込んでしまうと、それを排出するためには腸はさらに働かなくてはなりません。

 体づくりに必要な肉や魚などのタンパク質をとるときは、善玉菌を増やす食品とともに、抗酸化作用のある野菜なども積極的に食べることを心がけましょう。腸内環境を整えるためには一度に「どか食い」ではなく、毎日継続して口に入れるものを意識することが大切です。体のコンディションが優れないとき、ケガの回復に時間がかかるときなどは特に、毎日の食事を見直すようにしてみましょう。

文:西村 典子
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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