試合レポート

花巻東vs大船渡

2019.07.25

花巻東、投打走守で大船渡を圧倒!2年連続の甲子園へ!

 花巻東vs大船渡。注目チームの対決に、内野席はほぼ満員。注目された佐々木朗希の先発はなく、ベンチスタート。
 登板回避の理由について、国保監督は故障を防ぐため」と語る。
並外れた速球を投げられる投手はその分、負担も大きい。21日、194球、24日、129球。さすがに苦しい投球である。そんな先発した柴田について、国保監督は「これまで大会での登板はありませんが、練習試合でも完投・完封もあり、また花巻東打線をかわせるかもしれない思いで起用しました」

 しかしその思惑はかなわなかった。花巻東の決勝戦の戦いは石橋を叩いて渡る。そんな戦いだった。
佐々木監督は「朗希くんが出なかったのですが、出ない試合展開にしようと思いました」
 点差をなるべく広げる戦いにしようと選手たちに話をした
1回表、花巻東は1番向久保怜央の三塁打からチャンスを作り、無死一、三塁から盗塁と悪送球で生還。さらに3番中村の右前適時打で2点目。2回表にもスクイズで1点を追加し、その後も5回表には向久保の本塁打で追加。さらに6回表にも二死満塁から8番山崎の右越え適時二塁打は走者一掃。さらにエラーもあり、4点目。その後、7回表にもダブルスチールなどで2点追加。

 大きく突き放した。花巻東の選手たちの戦いぶりは非常に安定していた。着々と安打を積み重ね、1点を追加する。花巻東の選手は走塁に無駄がなく、一発長打は少ないものの、先の塁を盗む能力が非常に高いこと。一、三塁からのダブルスチールもあり、攻めのバリエーションが多彩。そして、守備でも内外野の守備が堅いのだが、花巻東はシートノックから挟殺プレーやカットの練習を徹底的に行っている。次のプレーを予測した練習を当たり前のように行っているので動きが緻密。チームの完成度の高さが点差となって広がっていた。

 投げてはエース・西舘勇陽が6回から登板し、140キロ前後の速球と切れのあるスライダーを投げ込み、4回1失点。2年連続の優勝を決めた。今年の花巻東は投手力、打撃力、機動力、守備力ともに高いレベルにあり、全国でも十分に戦えるレベルにある。佐々木監督も「今年は打撃力もあり、投手力もあるので全国で戦える手ごたえはあります。むしろ県のほうが勝つのが難しいと思っていました。選手たちには全国に行けば勝てるチームだぞということは話をしていました」と今年のチームに自信を持っている。

 エース西舘は「去年は甲子園で思うような結果を残せていない悔しさがあるので、今年は甲子園で結果を残したいです」と意気込む。

 花巻東の選手たちとはとても落ち着きがあり、今年の甲子園でも上位進出も期待できる戦い方だった。

(文=河嶋宗一)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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