Column

輪島(石川) 「世代NO.1を破り、新記録を打ち立てる夏!」

2019.06.21

記録を塗り替える夏


輪島野球部

■96年の伝統を持つ学校

 石川県北部にある輪島市に学校を構える石川県立輪島高等学校。前身の輪島中学から数えて創立96年の歴史を持つ伝統校。普通科と総合学科の2つが設置されており、特に総合学科の方では過去に「WAJIMAR」という番組を制作したこともある。

■時間の有効活用を常に考える

 輪島は現在、3年生20名、2年生8名、そして1年生が9名の合計37名で日々活動している。

 週2日休みを設け、完全下校は夜7時のため授業が終わってから練習時間は2時間しかない。この時間をいかに有効に使うか、練習の準備やメニューの移り変わりの時間を短くしている。

 それだけではなく、休みの日や帰宅後に自主練を積極的に行うことで選手それぞれが課題克服に向き合っている。

■打倒・星稜に燃える

 新チームがスタートしたときは、「星稜に勝って甲子園に出場すること」を目標にした、と川﨑俊哲主将は振り返る。

 強い思いをもって挑んだ秋だったが、2回戦で鵬学園の前に後1本が出せずに敗戦。春に結果を残すために「筋力で全国一を目指して、各個人が総筋力200キロアップ」をテーマに練習に取り組んだ。

 その努力が春に実を結んだ。
 春季県大会ではベスト4進出。目標にしていた星稜の前に敗れたが、「シード権をとれたことでやってきたことに自信を持てるようになった」と川﨑主将は語る。

 夏の躍進が期待されるが、ここまでチームを引っ張ってきたのは萬正剛輝だ。萬正選手は、中学時代は剣道部だったが抜群の運動神経と努力を重ね、春季県大会では3試合に先発し、打率4割をマークした。

■夏への意気込み

 チームの目標である「星稜に勝って甲子園に出場」するためのキーマンとして、圧倒的な長打力と走力を持つ釜谷大貴。さらに得点圏に強い山市虎太郎の2人に川﨑主将は期待を寄せる。

 現在は打撃・守備、そしてチームワークを向上させるべく、テーマをもって練習に取り組んでいる輪島。今年は、
・伝統の機動力でノーヒットでも点数を奪える
・どこからでも長打が飛び出す強力打線
・投手を中心とした堅実な守り
を武器としている。

 「チーム本塁打10本以上!1試合チーム本塁打7本以上で夏の大会の記録を塗り替えます!」と意気込む川﨑主将。強力打線で輪島が石川県の夏を熱くする。

[page_break:チーム一体感ならどこにも負けない/応援してきてよかったと思われる夏にしよう!]

チーム一体感ならどこにも負けない


ダイビングをする白崎郁也

 ここからはファーストの山市虎太郎副主将と外野手の白崎郁也打撃強化リーダーに話を伺いました!

Q.夏へ向けて見つかった課題を教えてください

山市:1球への集中力とメンタル強化です。
白崎:140キロ以上の速球と、大きく曲がる緩いカーブを投げる投手への対応力。そして1球で仕留める打撃です。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

山市:春季県大会でベスト4に進出したことです!
白崎:秋季県大会の鵬学園戦です。負けてしまいましたが、最終回に打線が繋がって相手を追い詰めた試合展開やベンチの雰囲気などチームが1つになった感じでした。夏はあの試合を超える試合をしたいです。

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしい、というアピールポイントを教えてください!

山市:最後まで全力プレーする姿と体格を見てください!
白崎:長打力と攻守交替の時の全力疾走です!

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

山市:監督との仲の良さやチームの明るさが好きですし、他のチームに負けていない部分です。
白崎:チャンスの場面のベンチとスタンドの一体感ある雰囲気をぜひ見てほしいです!

Q.この夏に向けた熱い意気込みをお願いします!

山市:夏の大会の打撃記録をすべて塗り替えます!
白崎:「輪島高校って良いチームだね。凄いチームだね。打撃力が全国レベルだ」と言われる夏にしたいです。そして応援し、支えてくれている人達に恩返しする夏にしたいです。

 山市副主将、白崎打撃強化リーダーありがとうございました。

応援してきてよかったと思われる夏にしよう!

  ここから輪島高校の冨水諒一監督に話を伺いました。

Q. 今年のチームは結成時から夏に向けてどんなチームを目指しましたか

 勝つことを通して、他者に幸せを与えられるチームを作りあげることを目指してきました。

 またこのチームの強みは、野球を純粋に楽しむことができることだと思います。その才能を自分達のためだけに楽しむのではなく、支えてくれている方や応援して下さっている方にも楽しんでいただける方向に導いてあげられるようにしてきました。

 夏に向けて、誰かに強制されて行動を起こすのではなく、自分が今「何のために」やらせていただいているのか自らで考え、その恩に対して報いることができるチームになることを目指しています。

Q. 最後の夏に燃える3年生や部員たち皆様へのメッセージをお願いします

 どんな状況になろうとも、どんな結果になろうとも、今自分達のできることは目の前の現実を受け止めて、その現実を全力で楽しむことです。

 勝敗は自分達ではコントロールできることではないので、ただ目の前の1球に全力を注いで顔晴ってプレーしよう。支えて下さっている方々に「この子達を応援してきて良かった」と思ってもらえる取り組み方や姿勢を見せられる夏にしよう!

 冨水監督、そして輪島高校のみなさんありがとうございました!

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今年も大好評!
【僕らの熱い夏 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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