News

明治大に10回1失点!都立日比谷出身右腕・坂口友洋が見せた冷静さと根気強さ

2019.05.12

明治大に10回1失点!都立日比谷出身右腕・坂口友洋が見せた冷静さと根気強さ | 高校野球ドットコム
都立日比谷出身の坂口友洋投手(東京大)

【坂口友洋投手のフォームをギャラリーでチェック!】

明治大に10回1失点!都立日比谷出身右腕・坂口友洋が見せた冷静さと根気強さ

 東京大に現れた技巧派右腕・坂口友洋。六大学リーグの第5週、明治大との試合で先発のマウンドに上がると延長10回まで1人で投げぬき、打者38人に対して被安打5、与四死球2、三振6、失点1の内容。

 結果はサヨナラ負けとなったが、明治大の4年生・添田真海作新学院)は試合後に「非常に低めにボールが集まっていた」と印象を話した。

 坂口の投球フォームはランナーがいなくてもセットポジションから始動し、足はそれほど上げず、腕は引き上げるようにテイクバックをとりクイック気味に身体を動かしながら、三塁側に上体を傾けて重心移動をする。身体を傾けた際に軸足にしっかりタメを作り、左腕と足は伸ばしつつしっかり壁を作って、着地と同時に一気に身体を横に回転させるスリークォーターの右腕。

 ストレートは120キロ台で、110キロ台の縦のスライダーだが、外角低め丁寧に集めつつ時折内角を混ぜてコーナーを広く使う投球。根気強く投げ続け、明治大打線に気持ちよく打たせなかった。

 「普通に考えれば力の差があるので、どうやって打ち取るのか。冷静に考えて、低めに投げれば大ケガをせずに済むので、低めへの投球を心掛けて投げていました。」

 浜田一志監督には行けるところまでと言われたが、完投するつもりでマウンドに上がったと語る坂口は都立日比谷出身。高校2年生まで投手をしていたが、肘の痛みを患い最後の夏は野手としてプレー。しかし、高校3年生となった2015年の夏、2回戦でその大会でベスト8に入った東京実に7対2で敗れた。

 それでも[stadium]神宮球場[/stadium]でプレーをすることを夢見て東大の門をたたいた坂口は、この試合で全国でも有名な高校出身の選手相手に堂々のピッチィングをして見せた。坂口はこの試合を通じて「9回投げ切る、完投能力があることは自信になりました」と収穫を口にした。

 ここで言いたいのは工夫と根気強さを持って投げ続ければ、格上相手でも十分勝負ができるということ。昨秋、目白研心日大三に勝ったように、1つの工夫と精神力があれば、格上相手でも互角の試合ができる可能性はある。それを坂口はピッチングで体現して見せたように思えた。

 東京大学は8戦全敗だが、悲願の勝利に向けて坂口がチームにどう貢献するのか。これからも楽しみに見続けたい。

あわせて読みたい!
目白研心vs日大三 最後まで主導権を握った目白研心!玉木-山田のバッテリーが大金星を呼び込む!
ホームラン覚悟のインコース 割り切りが導いた目白研心の大金星 バッテリー座談会

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.21

いまも3人が現役で奮闘中! 200勝達成したダルビッシュの同期生

2024.05.20

【秋田】横手清陵と本荘が8強入り、夏のシード獲得<春季大会>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?