試合レポート

叡明vs狭山経済

2019.04.21

打撃と機動力で叡明が初戦突破!

叡明vs狭山経済 | 高校野球ドットコム
先頭打者本塁打含む4打数3安打の中村(叡明)

【熱戦の模様をギャラリーでチェック!】

 叡明は2015年春、小松原から学校名の変更とともに越谷レイクタウンに移転してきた。激戦区埼玉県でベスト8に入るなど実力は十分である。一方狭山経済は、8年ぶりに県大会出場の切符を掴み取った。

 先攻狭山経済、後攻叡明で始まったこの試合。試合は初回から動き出す。
 叡明の先頭1番中村(康)の放った打球は、レフトの頭上を遥かに超え、見事レフトスタンドへ。初回の先頭打者ホームランには、会場にいる多くの観客からも大きな歓声が上がった。その後相手エラーと犠牲フライでさらに1点を追加した叡明は2対0と、好スタートをきった。

 2回裏、叡明は相手エラーと四球で出塁したランナーを、再び1番中村(康)がセンター前タイムリー安打を放ち1点を追加。3回裏にも1得点を挙げた叡明は、4対0と狭山経済を突き離しにかかる。
 しかし、狭山経済も粘りを見せる。4回表、4番山田と5番吉田の安打2本に加えて、守備の連携ミスによる出塁で一死満塁とすると、8番天田が四球を選び、押し出しで初得点。

 叡明狭山経済の反撃を許さないというように、4回裏にこの回先頭1番中村(康)、2番大月の連続安打。出塁したこの2人がダブルスチールを決め見事な機動力を見せた。これには、狭山経済のキャッチャー江藤も反応することが出来なかったようだ。さらには4番石原の犠打と、狭山経済バッテリーのワイルドピッチと捕逸の間に、走者が帰還。2点を加え6対1とした。

 7回表、一死から9番木村がサードとピッチャー間に見事なバントを決め、内野安打になる。これには狭山経済のスタンドからもどよめきが起こった。木村が出塁し、ワイルドピッチで進塁。一死二塁とすると、1番大沢がライト線にタイムリー二塁打を放ち1点追加し意地を見せる。

 その裏、叡明の攻撃。狭山経済はショートのキャプテン関谷をピッチャーとするも、先頭打者と次の打者に四死球を与えピンチを招いてしまう。一死から2番大月の安打により満塁のチャンスを迎える。ここで打席には3番斎藤。斎藤の放った打球は右中間を破るタイムリー二塁打となり3得点で9対2。これによりコールドゲームが成立した。

 試合が終わってみれば、初回に先頭打者本塁打を放った叡明の1番中村(康)は、4打数3安打と大活躍だった。また、複数の盗塁に加え、ダブルスチールも行うなど機動力も垣間見えた叡明。この先の1回戦を勝ち上がってきたチーム同士の戦いはそう簡単にはいかないことだろう。次の試合では叡明はどのような戦いを見せるのか、気になるところ。また、狭山経済は今回の春に続き、夏も勝ち上がっていくことができるのか、夏までの成長が楽しみだ。

 

(取材・記事:編集部

 

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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