試合レポート

木更津総合vs習志野

2018.05.08

エース・白井が投打で活躍!木更津総合が10年ぶりの春の頂点へ!へ

木更津総合vs習志野 | 高校野球ドットコム
優勝を決めガッツポーズの白井竜馬(木更津総合)

 西地区を勝ち上がった習志野と、東地区を勝ち上がった木更津総合の対決。去年の夏の決勝以来の対決は木更津総合が試合を優位に進めた。

 1回表、木更津総合習志野の先発・飯塚 脩人(2年)の立ち上がりをとらえ、1番神子瑞己(3年)が遊撃内野安打で出塁。2番田中斗暉也(3年)が四球で出塁すると、3番東智弥(3年)の犠打で一死二、三塁のチャンスを作る。ここで4番山中稜真(3年)が122キロのスライダーを捉え右前適時打を放ち、2点を先制する。さらに4回表には、二死一、二塁から9番で背番号1の白井竜馬(3年)がこの試合2安打目となる右中間を破る適時二塁打で4対0と点差を広げる。

 飯塚は立ち上がりから常時135キロ~142キロのストレート、120キロ前後のスライダー、縦スライダーを交互に投げ分ける投球内容で、ストレートの勢いも十分であった。だがカウントを整えるボールを狙い撃ちし、しっかりと4点を取った木更津総合打線の対応力が素晴らしかった。これは前日の試合で、千葉黎明の最速143キロ右腕・林直樹(3年)と対戦している経験をうまく生かすことができているといえる。

 さらに5回表には3番東が三塁打を放ち、4番山中が低めのフォークをとらえ、左前適時打。山中を抑えるためにフォークを使う習志野バッテリーの選択は間違っていないのだが、しっかりと低めをレフトへ打ち返す山中の打撃技術が素晴らしかった。この一打で習志野の先発・飯塚は降板。2番手に佐藤将聖(3年)が登板する。

 6回表には9番白井が本日猛打賞となる適時打を放ち、6対0となる。

 習志野は8回裏、一死三塁から8番佐藤の二ゴロの間に1点を返し、その後、9番石川、1番根本の連打で二死一、三塁のチャンスを作ると、2番鈴木空吾(3年)の左前適時打でさらに1点を返す。ここで前日の専大松戸戦で3安打5打点を記録している3番柏木貞治(3年)に回った。

 だが木更津総合の白井が踏ん張り、柏木を見逃し三振に打ち取りピンチを切り抜ける。そして9回裏、白井は先頭打者を出すが、後続を抑え2失点完投勝利。木更津総合が優勝を決めた。

 この試合ではエースの白井が素晴らしい出来を見せた。これまで右オーバーで投げていた白井だが、この春からサイドに転向して公式戦に臨んだ。白井は試合を重ねるごとに調子を上げ、130キロ前後の速球、115キロ前後のスライダーを両サイドへ投げ分け、打たせて取る投球に徹した。またピンチを迎えても淡々と打者を打ち取っていく姿はさすがエースというべき投球であった。

 また守備陣も球際に強い守備を発揮し、習志野の各打者が放つ鋭いゴロをしっかり処理し、白井を盛り立てた。打線は試合を重ねるごとに内容が良くなり、140キロを投げる投手に対してもしっかりと攻略できるようになった。

 これで10年ぶりの優勝を決めた木更津総合。ちょうど10年前の関東大会では、優勝を収めているが、今回も木更津総合らしい野球を見せ、頂点を狙いたい。

(文・写真=河嶋宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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