日大三 投打の柱・中村奎太!勝利への執着心をもって夏に臨む!
各地で春季大会が繰り広げられている中、東京都も29日に春季大会の全日程が終了した。日大三と国士館の西東京対決となった決勝戦は、6対0で日大三が3年ぶり14回目の優勝を果たした。
その原動力となったのは、エース・中村奎太だといっても過言ではない。中村はピッチャーとしてだけでなく、バッターとしても活躍し、文字通り投打の柱としてチームを引っ張ってきた。
そんな中村の活躍を裏付ける練習とは一体何だったのか。そして、今春の選抜から学んだことや、これから迎える関東大会、さらには夏に向けての意気込みを伺った。
貪欲に勝利を求め、投打でチームに貢献する!
中村奎太(日大三)
―― 試合を振り返る前に、早稲田実業の印象を聞かせてください。
中村奎太(以下、中村) 真っすぐに強いという印象がありました。ですので、今日はキャッチャーの15744と話し合って、変化球中心で攻めていこうと決めていました。
―― その上で、試合のテーマは何だったのでしょうか?
中村 先発を任されているので、試合を作ることを意識してマウンドに上がりました。あと、後ろには井上広輝がいるので、とにかく初回から飛ばしていい形で継投できればと思っていました
。
―― 早稲田実業が相手ということで、やはり特別意識したことはありますか
。
中村 先輩方を負かした相手で、自分もベンチにいて悔しい想いをしていました。ですので、先輩の分も早稲田実業には勝ちたいと思って試合に臨みました。
―― それでは試合を振り返りますが、初回にいきなり失点してしまいました。あの回はどんなことを考えてピッチングをしていましたか?
中村 抑えてやろうとして少し力んでしまいました。それが失点に繋がったと思いますが、何とか最少失点で切り抜けたので、自分の中ではギリギリ合格点だったと思います。
―― 初回から野村大樹選手と対決しましたが、あの時はどのように攻めたのでしょうか
中村 野村の印象はとにかく振ってくるイメージがありました。それでいて真っすぐとインコースが強いと感じていました。早めに追い込んで、スライダーで三振を奪えたということは良かったと思います。
―― しかし、2打席目は野村選手にホームランを打たれてしまいました
。
中村 あの打席は、追い込んでからのスライダーが甘く入ってしまったのを打たれました。その辺りは反省です。
―― その後、4回途中で降板となってしまいましたが、その後も打者としてチームに貢献しました。まずは反撃の狼煙となった雪山幹太投手からの二塁打を振り返ってください。
。
中村 雪山は真っすぐとスライダーを軸にピッチングするのはわかっていたので、スライダーに狙い球を絞って打ちました。
―― その後、4回途中で降板となってしまいましたが、その後も打者としてチームに貢献しました。まずは反撃の狼煙となった雪山幹太投手からの二塁打を振り返ってください。
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中村 雪山は真っすぐとスライダーを軸にピッチングするのはわかっていたので、スライダーに狙い球を絞って打ちました。
―― 第2打席では早稲田実業2番手の池田徹選手からはホームランを放ちましたが、何を意識して打席に入っていたのでしょうか?
中村 池田については真っすぐとフォークを中心に投げてくることをチームメイトから聞いていました。自分はそのフォークに狙い球を絞って、後ろに繋ぐ意識で低いライナーを打とうと考えて打席に入っていました。
整列時に笑顔を見せる中村奎太(日大三)
―― 今春には選抜に出場しましたが、そこでどんなことを学びましたか?
中村 初戦の由利工戦で初回に力んでしまったのですが、そこは反省点です。
でも収穫もありました。二回戦の三重戦で相手の定本拓真が、内角ストレートを上手く使ってバッターを抑えているのを見て、内角ストレートの重要性を学べたのは収穫でした。
―― 今大会で得られたものと課題は何かありますか
中村 バッティングでは逆方向への強い打球を打つ感覚を掴むことが出来ました。特に4回戦の東大和戦での逆方向のホームランで、その感覚は掴めました。
課題は、追い込んでからの詰めだと思います。今日も野村選手に追い込んでからホームランを打たれましたので、その辺りは課題になると思います。
―― ここまで投打で活躍していますが、その支えとなっている冬場の練習はあったりするのでしょうか
中村 スクワットやランジといったウエイトトレーニングや、坂道ダッシュといった下半身中心のトレーニングが支えになっていると思います。
あと、櫻井周斗さんに体重移動を指摘してもらい、フォームを改善したのも大きかったです。
―― 関東大会への意気込みを聞かせてください
中村 先輩方は優勝することはできなかったので、自分たちは優勝したいです。そのために自分は先発を任されたら、試合を作るようにしていきたいです。
―― 最後に、エースとしてチームの中でどんな存在となっていきたいでしょうか
中村 自分は副キャプテンでもありますので、投打でチームの勝利に貢献したいと思います。
ピッチャーであれば試合を作り、バッターであればヒットでもホームランでも何でも良いから何としても1勝できるように貢献したいです。
エースとしてだけでなく、副キャプテンとしても強い責任感をのぞかせた中村選手。その勝利への執着心で、チームを再び甲子園の地に導けるのか。今後の中村の活躍に注目していきたい。