試合レポート

狭山ヶ丘vs川越工

2018.04.17

春成長中の村田龍星が5安打完封!狭山ヶ丘が4年ぶりの県大会出場!

狭山ヶ丘vs川越工 | 高校野球ドットコム
完封の村田龍星(狭山ヶ丘)

 昨秋県大会出場で、過去には2015年秋ベスト4入りしている狭山ヶ丘と昨夏ベスト8で、伝統校の川越工の一戦は1点を争う好勝負となった。

 試合は0対0のまま迎えた6回表、狭山ヶ丘が一死一、三塁から7番松澤のスクイズが失策を誘い1点先制。さらに二死満塁から1番飯島の押し出し四球で2対0と貴重な追加点を入れた。

 狭山ヶ丘は5番を打ち、外野手も兼任する先発の村田 龍星(3年)も好投。狭山ヶ丘山田 将之監督からも「身体能力も高く、140キロ近いストレートを投げられて気持ちも強い」と評価される右腕は、この試合で安定感抜群の内容を見せる。

 右オーバーから繰り出す常時120キロ後半~133キロのストレートは勢いがあり、スライダー、チェンジアップ、カーブも器用に投げ分け、打たせて取る投球でゲームメイク。何度か得点圏に走者を背負うことがあっても、落ち着いた投球で点を与えなかった。

 リズムもよく5回を終えて69球。この時点で「最後までいきます!」と山田監督に告げた村田は、終盤になっても、ストレートの球速は130キロ中盤を計測。終わってみれば村田は113球、5安打、無四球の完封勝利で、狭山ヶ丘の県大会出場に大きく貢献。「完封は公式戦、練習試合も併せて初めてで、さらに無四球で達成することができて本当にうれしいです」と笑顔を見せた村田に対し、山田監督も「今日は村田につきますね。よく投げてくれました」とねぎらった。

 ただ、この完封は決して偶然の産物ではない。この4月、狭山ヶ丘はセンバツ帰りすぐの東海大相模と練習試合を行い、村田は7失点完投。東海大相模小松 勇輝山田 拓也森下 翔太など主力打者がそろう強力打線に「二けた失点することなく投げられて本当に自信になりましたし、その後の試合ではだいぶ落ち着いて投げられるようになりました」ことが川越工相手の完封劇につながったと言えるだろう。

 「県大会でも勝てるピッチングをしたい」と意気込む村田。4年ぶりの春の県大会出場を決めた狭山ヶ丘にとって、村田 龍星の存在感は試合ごとに大きくなっていくに違いない。

(取材・写真=河嶋宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.19

【宮崎】日章学園、富島、小林西などが初戦を突破<県選手権大会地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?