Column

宇都宮白楊高等学校(栃木)

2018.02.23


シートノックで汗を流す選手たち(宇都宮白楊)

「雪に耐えて梅花麗し」をスローガンに冬を超える

■逆転負けの悔しさをバネに上位進出を目指す
 栃木県宇都宮市にある栃木県立宇都宮白楊高等学校。前身である宇都宮農の流れを汲む、農業系学科の他にも情報流通科、服飾デザイン科などの特色ある7学科を有しているのが特徴だ。野球部は昨秋の栃木県大会初戦で烏山に4対5の逆転負けを喫し、その悔しさを晴らすために練習を続けている。

■野球部の紹介

 現在2年生10名、1年生13名の計23名が在籍。野球部専用グラウンドは有しておらず、他部と共用で校庭を使用している。意識しているのは挨拶、返事、全力疾走などの「当たり前のこと」を疎かにせず、全力で行うこと。周りから応援されるようなチームを目指し、日々練習に取り組んでいる。

■秋季大会を振り返って
 栃木県大会1回戦・烏山戦を印象深い試合に挙げた中田健太主将。前半2点リードを奪いながら6回に一挙3失点で逆転を許し、4対5で敗れた試合だ。「逆転負けをして、自分達の実力不足を感じました」と悔しさを滲ませる。

■新チームを引っ張ってきた選手は?
 杉浦伍紗高橋陸の二名を推薦した中田主将。「杉浦は先発投手として試合を作るだけでなく、打席でも勝負強い、ウチの『二刀流』とも言える存在です。高橋は遊撃守備で、再三ピンチを救ってくれました」とそれぞれ理由を語ってくれた。

■この冬の意気込み!
 「自分達のチームには『雪に耐えて梅花麗し』という言葉があります。冬の雪や厳しい寒さに耐え、初春に美しく咲く梅の花のように、厳しい冬練をチーム全員で乗り越え、春に結果を残したいです。この言葉を胸に、栃木県で一番の練習を目指します!」と力強く語ってくれた。

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[page_break:学年の壁がないのこのチームのウリ]

学年の壁がないのこのチームのウリ


左から坂上選手、中田選手、杉浦選手(宇都宮白楊)

 ここからは宇都宮白楊の副主将を務めるお二人、杉浦伍紗投手、坂上裕亮中堅手に話を伺いました!

Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。

杉浦:チャンスであと一本が出ず、苦しい戦いになりました。この冬は一人一人が課題に向き合い、打撃練習をしていきたいです。
坂上:先頭打者の出塁率が高くなく、チャンスを作れない、チャンスが到来しても一本が出ないなど打力不足を痛感しました。振り込むだけでなく、メンタル強化も行い、自信を持って打席に向かえるようにしたいです。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

杉浦:チーム全体では体格向上のために、練習の合間に食べる補食を限界まで食べることを徹底したいです。個人個人が身体を大きくすることで、打球速度、球速向上に繋げたい。個人では打撃を強化し、4番としてチームを牽引できるだけの力をつけたいです。
坂上:体力面の強化と基礎の徹底を目標に取り組みます。他校と比べても、体格面で劣っているので、チーム全員で体重増を目指します。自分自身も細いので、しっかりと大きくなることで、スイングや送球に力強さを出したいです。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

杉浦:投球と打撃両方を見てほしいです。特に打撃は自信があるので注目してください!
坂上:しぶとく単打で繋ぐ打撃で、チャンスを拡げたり、タイムリーを打つ姿を見てください!

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

杉浦:学年間の壁がなく、練習ではマネージャーも声をしっかり出すなど、連帯感、チームワークには自信があります。
坂上:学年関係なく、マネージャーも含めた部員全員で練習を盛り上げ、良い雰囲気の中で取り組めているところが好きです。豊富な練習時間を活かして、多くの数をこなしている練習内容にも自信があります。

Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

杉浦:投打両方でチームから信頼される選手になるために、日頃の練習から「自分がチームを引っ張る!」という意識で取り組みます!
坂上:この冬から本格的に外野手にコンバートされたので、春以降、センターのレギュラーを死守できるように成長したいです。プレーでも声でも、チームを鼓舞できる存在になります!

杉浦選手、三上選手、ありがとうございました!

[page_break:もう一歩を越えられる自分になろう]
チームスローガンが刻まれたTシャツ(宇都宮白楊)

もう一歩を越えられる自分になろう

 ここから長竹志郎監督に伺いました!お話を伺いました!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 秋の逆転負け以前にも、春季大会や新人戦で、チャンスで攻めきれない、延長での敗退、1点差負けなどの悔しい敗戦を経験していました。そこから「負ける方が辛い。もう一歩を越える」というテーマを掲げています。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 高校野球は一生に一度しかありません。悔いの残らない夏にするために、0.1秒を大切にして、一球にこだわって成長してください。「耐雪梅花麗」の言葉を忘れず、応援してくれる人、支えてくれる人に恩返しできるように頑張ろう。

長竹監督、そして宇都宮白楊高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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