Column

昌平高等学校(埼玉)

2018.02.08


集合写真(昌平)

成長を感じることができた秋

■秋季埼玉県でベスト16入りを果たした昌平
 埼玉県北葛飾郡にある昌平高校。「手をかけ 鍛え 送り出す」というモットーの下、文武両道を追求している学校だ。英語教育にも力を入れ、「パワーイングリッシュプロジェクト」という取り組みを行っている。今秋、野球部は埼玉県東部地区予選を圧倒的な力で勝ち抜くと、県大会ではベスト16入り。3回戦ではベスト4に進出した山村学園と接戦を繰り広げる戦いを見せた。

■「喜動力野球」で甲子園出場を目指す
 現在、1年生28名、2年生37名の計65名の大所帯で活動する昌平野球部。普段は自転車で移動して、隣町のグラウンドを借りて練習している。今年のチームのウリを花岡 拓哉主将に紹介してもらった。「ウリは、足を活かした攻撃!状況に応じたディフェンス!そして、プレーの精度の3つです」。目標は甲子園出場。チームスローガンの「喜動力野球、感動を呼ぶプレイの追求と勝つ喜びの共有」で目標達成に向け練習に励む。冬場の練習ではキャッチャーのフットワークトレーニング50回を5種目、そして連続早打ちティー打撃50本を10セットなどきつい練習をこなしていく。


花岡主将(昌平)

■チームの成長が感じられた秋の試合
 新チームが始まってから、監督やコーチなどスタッフが総入れ替えになり、より細かい「準備野球」をテーマに掲げてきた。その中で成長を感じてることができたのが埼玉県東部地区予選草加東戦。「地区大会前、8月から得点力を上げるため1日800回以上の振り込みをしてきました。その成果が出て草加東戦では5回コールド19対0と大量得点が取れました。チームの成長が感じられる試合でした」と振り返る花岡主将。チームの成長を実感できる試合だった。

■活躍した選手は?
 ここまでで活躍してきた選手は佐々木 涼太谷口 颯高山 弘斗の3人。佐々木は1番打者として打率4割超え、チームを牽引し、谷口は新人戦前に骨折したが、秋季県大会から復帰し、復帰戦初戦で4安打2打点と4番として勝負強い打撃を見せた。高山は走攻守揃ったどこでも守れるユーティリティプレーヤーでチームを引っ張ってきた。その昌平で注目なのが大島 匠。この大島は中学時代の陸上部で埼玉県大会400m×4リレーの優勝メンバー。「自慢の脚力を活かして盗塁の数を増やしてほしい」と花岡主将は期待している。

■妥協せずに乗り越えていく
 冬に向けて、バットの振り込みや走り込みなど徹底的にやり込む練習をやっている。最後の冬に向け花岡主将が意気込みを語った。「来年の春季大会・選手権予選で勝つために、どんなに厳しく苦しい練習でも妥協せず、全員で声を掛け合って乗り越えていきたいと思います」

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[page_break:常に来年の夏を意識した練習ができている]

塚田 勇気選手(昌平)

常に来年の夏を意識した練習ができている

ここからは、福田 龍登投手(2年)と塚田 勇気選手(2年)にお話を伺いました!

Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。

福田:コントロールの精度を上げ、波のない安定した投球ができるようにすることです。
塚田:内野・外野の送球の精度が低く、バックホームで逸れてしまうなど、中途半端なバウンドを投げてしまうことが多いです。バントでも1発で決めれなかったり、失敗バントが多かったところです。

Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいことを教えてください。

福田:体作りと、全身を使った投球フォームを固めて球速を上げる事です。
塚田:個人で設定した目標体重を全員が達成し、チーム全員が強い体を作り、1日最低1000スイング振り込みスイング力をつけることです。

Q. 応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!

福田:攻めの投球を見てほしいです。
塚田:力強いスイング!力強い打球!


福田 龍登投手(昌平)

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

福田:2017年夏のベンチ入りメンバーが多く、その経験の多さが他チームに負けていないところです。常に来年の夏を意識した練習ができています。
塚田:積極的な走塁が細かい走塁でチャンスを作ったり点を取るところです。

Q. このオフシーズンで『自分はここまで成長するぞ!』と、いうこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

福田:技術面・メンタルを鍛えて誰にも負けないピッチャーになります。
塚田:秋季大会は、県16で終わってしまったので、冬場で沢山走り込み、沢山バットを振り込んで最後にの夏の大会では“埼玉県制覇”を目標に頑張ります。

福田選手、塚田選手、ありがとうございました!

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[page_break:一生懸命は当たり前!主役は君たち]

一生懸命は当たり前!主役は君たち

 黒坂 洋介監督にお話を伺いました。

Q. 今年のチームは、新チームが始まってからどんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 野球の本質を学びワンプレー・一球に対する精度を高める事を一つのテーマに掲げている。攻撃面では盗塁などの足を絡めた戦術、エンドラン、セフティバント、スクイズ、等々、一つ一つに定義を決め遂行する事を意識させている。状況によって何を選択するかを選手が考え、イニング・アウトカウント・点差・打順・組合せ・投手力など状況に合わせ、何を選択すれば確率が高く成功できるか?の思考能力や想像力を高める事を練習やミーティングで実行している。守備面では如何にして失点を防ぐか…をテーマに相手がしてくるだろうプレーに対して防ぐ事を考え、相手に隙を与えないディフェンス力を高める為にはどんな準備が必要かを実行している。また8月より本格的な体作りに取り組み、専属トレーナの下、週3回のウエイトトレーニング、また練習の合間に補食を取り入れチーム内でグループを作り、グループ内で目標体重を掲げリーダーが管理を徹底している。各グループで体重が何キロ足りないかを発表、目標までの計画を作成し全体の前でプレゼン・宣言をし、一か月に一度ミーティングで進捗を発表する。計画通りにいっていないグループは軌道修正をし、食事の量を増やすなど各グループで情報の共有をして目標達成のために取り組んでいる。

Q. 最後に、冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 この冬の過ごし方で、春・夏に大きく成長する。一生懸命は当たり前!どれだけ己に打ち勝つことができるか…充実した日々を過ごせるか?です。主役は君たちです。悔いの残らぬ日々を送ってください。

黒坂監督、昌平高校野球部の皆様、ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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