三浦銀二(福岡大大濠)「鉄腕、カナダの地で復活!」
9月5日、第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ5日目。スーパーラウンド進出を決めている日本は、南アフリカと対戦。12対0の7回コールド勝ちで、4勝1敗でオープニングラウンドの最終戦を飾った。この日は「復活」をテーマに選手たちのインタビューをしていきたい。1人目は三浦銀二(福岡大大濠)。国内合宿では思うようなピッチングができなかったが、今日は5回無失点。ようやく三浦らしいピッチングを見せてくれた。
サンダーベイのマウンドは自分には合っている
三浦銀二(福岡大大濠)
三浦銀二がようやく復活の兆しを見せた。国内合宿では2試合続けて失点。本調子とはいえないピッチング。登板もなかなかない中、三浦はそれでも準備を進めてきた。三浦は各国の打者を見て、「一発を打てる打者がどのチームもいますので、コントロールには気を付けるべきと思いました」
南アフリカ戦の先発マウンドへ登った三浦。立ち上がりから136キロ~142キロのストレートを連発。回転数が高いストレートを左打者にはインロー、右打者にはアウトローと低めにしっかりと決めていった。南アフリカ打線を3回までノーヒットに抑える好投を見せた。好投ができたのはポートアーサー球場のマウンドが三浦に合っていた。
「自分は硬いマウンドが合っていて、どの辺が投げやすいかというと、踏み出す左足がしっかりと噛んで、投げることができるんですよね」
三浦は、下半身主導の動きで投げる投手だが、やはり歩幅が合うか、そしてスパイクで地面をしっかりと噛んで投げることが全体の動きにつながっていく。三浦の場合、その動きがしっかりと出来ていた。いつも同僚の古賀悠斗とバッテリーを組んでいたが、中村 奨成(広島広陵)とバッテリーを組んだ三浦は、古賀とリードの違いを感じながらも、「そこは中村君にしっかりと合わせようと思いました。中村君とは(相手打者が)ストレートが合わないと感じていたので、上手くストレートで押せたと思います」と息ぴったりの投球で、好投を見せた。
今日のピッチングで、スーパーラウンドでも登板の望みが出た。三浦は、「先発、中継ぎのどちらで投げるかは言われていませんが、どちらでも投げられるよう、しっかりと準備をしていきたいと思います」
今日の南アフリカ戦は清宮幸太郎に第1号が飛び出すなど軸となる選手の調子が上がり、スーパーラウンドへ向けて弾みがつく1勝となった。少しでも重要な場面で投げられる投手が多いほど選択肢は広がる。三浦の活躍は、スーパーラウンドでも期待できそうだ。
(取材/文・河嶋 宗一)