試合レポート

国府台vs松戸国際

2017.08.23

最後まで目の離せないシーソーゲーム!制したのは国府台

国府台vs松戸国際 | 高校野球ドットコム
サヨナラ勝ちを収め喜びを見せる国府台ナイン

 3年前の秋季大会で関東大会に出場した松戸国際と、一次予選2回戦で劇的なサヨナラゲームで勝ち上がってきた国府台との一戦は、序盤から試合が動いた。

 先制したのは国府台。先頭打者から四球、野選、内野安打でいきなり無死満塁の先制のチャンスを作った。ここで4番・下野、5番・杉山がスクイズを成功させ先制に成功。さらに6番竹岡が三遊間をしぶとく破る適時打を放ち、松戸国際のエース・長部から3点を奪取。

 直後の2回に、松戸国際は相手バッテリーミスの間に1点を返した。しかし国府台は3回、先頭の2番・三浦が左中間を破る二塁打で出塁。二死後、5番・杉山に適時打が生まれ、再びリードを3点に広げた。
 リード許す展開となった松戸国際は粘りを見せる。国府台が得点すると直後に点を取り返す。4回も安打と死球で無死一、二塁とする。次打者が併殺打に倒れるも、8番・坂本が併殺打をカバーする、左前適時打を放ち2点差に詰め寄って前半戦を終えた。

 グラウンド整備後は良く試合が動く。この試合も試合が動いた。松戸国際は先頭の4番・柳が右前安打で出塁。その後、敵失と四球で満塁とし7番・若林。イニング途中からマウンドに上がった国府台2番手・成田から押し出しとなる四球を選び1点差。さらに一死後、9番・長部の併殺打崩れの間に1点を追加し、試合を振り出しに戻した。

 同点とした松戸国際の勢いは止まらない。続く7回、先頭の2番・山崎が三塁線へ内野安打を放つ。さらに国府台の守備が乱れる間に二塁を陥れ、無死二塁の勝ち越しのチャンスを作る。3番・加藤は進塁打を放ち、4番・柳。とらえた打球は中堅手の横を破る、適時二塁打となり松戸国際がこの試合初めてリードを奪った。さらに6番・浅海にも中前適時打が生まれ、リードを2点とした。

 8回にも1点を追加した松戸国際だったが、国府台も黙ってはいない。その裏、2番・三浦の中前安打と4番・下野の左越え二塁打で二、三塁とし5番・杉山。三塁線を破り二者が生還し1点差。さらに7番・近内の二塁への適時内野安打でついに同点。終盤に驚異の粘りを見せた。

 同点に追いついた国府台の粘りは最後まで続いた。9回裏、先頭の7番・近内が敵失で二塁に進塁。一死後、1番・楠原が進塁打を放ち二死三塁。2番・三浦への初球。バッテリーミスとなり、三塁走者の近内がヘッドスライディングでホームイン。最後までもつれるシーソーゲームを国府台が制した。

 勝利した国府台。2回戦に続く、劇的なサヨナラ勝ちを収めた。序盤はリードしていたが一時は逆転を許す苦しい展開であった。しかしながら終盤の粘りは素晴らしく、勝ちにつなげたことは見事であった。

 一方、敗れた松戸国際。苦しい試合展開から中盤得点を重ね逆転に成功した攻撃は見事であった。あと一歩勝利にはつながらなかったが、力のあるチームであった。

(写真・編集部

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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