2回戦最後の3試合はすべて好カード!甲子園9日目3試合の見どころをチェック!
川端健斗(秀岳館)
第99回全国高等学校野球選手権大会9日目。今日でベスト16が出揃う。名門校が多く登場する3カードはどれも好試合が期待できそうだ。
広島広陵vs秀岳館
名門校同士の対決が実現。2回戦屈指の好カードといえるだろう。広陵は140キロ台の投手を4人揃える中京大中京から16安打10得点を奪ったように、秀岳館にとって脅威だろう。それだけに継投策が重要となりそうだ。初戦、ダブルエースの一角である川端健斗は好投を見せたが、田浦文丸は足をつって思うような投球ができなかった。投げることに専念して、ベンチスタートするのか、それとも打力を落とさず、そのままスタメン出場して、後半からリリーフなのか。鍛治舎監督の起用法に注目だ。
そしてこの試合の展開のカギを握っているのは広島広陵バッテリーだろう。エース・平元銀次郎は、常時135キロ止まりに終わった直球が、140キロ台まで叩き出せるのか?また気持ちの面で最後まで途切れること投げることができるのか?リリーフの山本雅也など投手陣の層は厚いが、秀岳館と接戦を演じるには、平元がゲームメイクすることが大前提。そして初戦で2本塁打を放った中村奨成の前にどれだけ走者をためて、中村が勝負強さを発揮できるのか。投打の主役が期待通りの活躍を見せれば、名勝負を見せてくれることは間違いない。
智辯和歌山vs大阪桐蔭
今春の近畿大会以来のカード。前回は、大阪桐蔭が6対3で勝利しているが、智辯和歌山はこの夏、打線がパワーアップ。興南戦では、140キロを超える投手からしっかりと攻略しているように速球への対応力も増している。ある程度の失点を覚悟しなければならないだろう。連覇を目指す大阪桐蔭にとってどの投手を起用するか、注目される。勝利重視でエース徳山壮磨か、それとも柿木蓮、ほかの投手になるのか。見離せない。
智辯和歌山は投手総動員で勝負することになるだろう。初戦で好投を見せた平田の投球に注目したい。大阪桐蔭は初戦で当たりがなかった藤原恭大の打撃に注目したい。
仙台育英vs日本文理
仙台育英は初戦で15得点を挙げたように、上位下位と打線に切れ目がなく、どこからでも点が取れる怖さがある。エース・長谷川拓帆も安定感十分。左腕・佐川光明は、初戦で四球が多かっただけに修正したい。日本文理は初戦で投手陣に不安を残す結果に。力のあるストレートを投げる投手は揃っているが駆け引きを苦手としている。それだけに仙台育英に分があり、日本文理は多少の失点を覚悟しないといけないだろう。どれだけ打線が奮起して、打撃戦にもっていきたいところだ。
(文・構成:河嶋 宗一)