試合レポート

明豊vs坂井

2017.08.13

ミレニアム世代から新たなスラッガーが現る!その名は浜田太貴!

明豊vs坂井 | 高校野球ドットコム

坂井(福井)vs明豊(大分)

 2000年生まれの逸材をミレニアム世代と呼ばれる。これまで多くのミレニアム世代を紹介してきたが、明豊浜田太貴はこの世代の中でも上位に入る強打者となるだろう。大分大会で打率.389、3本塁打、11打点を記録した打撃はダテではなかった。この浜田が明豊の6年ぶりの勝利をもたらした。

 まず3回裏、一死二塁の場面で打席が回った浜田は高めに浮いた直球を見逃さず、レフトフェンスにあっという間に到達する適時二塁打で1点を先制する。さらに同点に追いついかれた5回裏、同じく一死二塁の場面で打席がまわり、今度は高めに浮いた直球を右中間へ運ぶ適時二塁打で、2対1と勝ち越す。浜田の特徴を上げるととにかく打球速度が非常に速いこと。異質の伸びを見せるのだ。この打球の速さは大阪桐蔭秀岳館横浜の全国クラスの逸材が集まる学校と比較しても遜色はない。

 この2本の長打で全国クラスの逸材だと証明した浜田。浜田の一打で勢いに乗った明豊はこの回、2点を追加して、4対1とした。しかしエース・橋詰開斗(3年)が誤算の投球。6回表、一死一、三塁のピンチを招き、8番石川 雅晴(2年)が甘く入ったスライダーを打たれて、左中間を破る適時二塁打で1点差にされると、0番山内 良太 (2年)のタイムリーで同点に追いつかれ、さらに8回表にはタイムリーエラーで2点の勝ち越しを許す嫌な展開。そんな展開も浜田が救う。8回裏、主将の三村鷹人(3年)の適時二塁打で1点差に追いつくと、二死二塁。この男が打席に立った。

 とにかく打席に立った時の雰囲気が堂々としている。173センチ72キロと決して上背はないのだが、打席に立つとそれ以上に大きく見える。自信に満ち溢れてプレーしているのだろう。この勝負の場面でも楽しんで打席に入っているように見られた。そして1ストライク1ボールの3球目だった。内角ストレートを豪快に振り抜き、逆転2ランホームランで試合をひっくり返した。まさに期待通りの一発。この時の甲子園のスタンドの様子を見ると、浜田ならばやってくれだろうとそんな雰囲気が漂っていたが、その雰囲気に応える一発。まさにスター性溢れるスラッガーである。

 浜田の打撃技術は非常に高度。スクエアスタンスで構え、グリップを高い位置に構えながら力みなく構えることができている。始動のタイミングはやや遅めで捉えるポイントも捕手寄り。これは浜田のヘッドスピードの速いスイングだからこそ打てる打法。トップを深く取ってからインパクトに入るまで無駄なく入ることができており、軸足と腰が綺麗に回り、最後のフォロースルーまで豪快に振り抜くことができている。小さくまとまらず、打球を高い角度で上げることに注視した打法である。

 浜田の長打力、将来性の高さはもちろんだが、チャンスこそ打ってやるという姿勢が分かりやすく見える浜田の様子を見て、次の明豊の試合を見るのが俄然と楽しみとなった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   

(文=河嶋宗一

明豊vs坂井 | 高校野球ドットコム
注目記事
第99回全国高等学校野球選手権大会 特設ページ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.19

【宮崎】日章学園、富島、小林西などが初戦を突破<県選手権大会地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?