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【福岡 抽選後展望】選抜8強の2校を中心に、熱い代表争いへ

2017.07.02

 センバツ8強の福岡大大濠東海大福岡春の福岡大会優勝の九産大九州、準優勝の西日本短大附、夏4連覇を狙う九州国際大付、春4強の真颯館などを中心に優勝争いが予想される今年の福岡大会。各パートの有力校と各8校が出場する県大会までの行方を展望する。

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選抜8強の福岡大大濠が中心に

福岡大大濠バッテリー

■【Aパート】

 春夏連続出場を目指す優勝候補筆頭の福岡大大濠に、公立校が立ち向かう。
朝倉は、春季大会で福工大城東と接戦を演じ、4月の筑後地区大会でも8強。昨夏のマウンド経験もある右腕・濱田 航平がどこまで福岡大大濠打線を抑えられるか。福岡西陵は秋のパート決勝で福岡大大濠に3-6で敗れたが、積極的な打撃で食い下がった。
 北部はシード・八幡が中心だが、初戦で対戦する鞍手も4月の福岡中央地区大会ベスト4の実績がある実力校。育徳館光陵も春季大会、福岡中央地区大会で2勝ずつ挙げており、どこが勝ち上がってもおかしくない混戦だ。

■【Bパート】

 南部は福島大牟田、北部は小倉工北九州による県大会争いとなりそうだ。
 秋8強、筑後地区大会優勝のシード・福島は、攻撃型のチーム。抑えの切り札・後藤 凌河が控える投手陣も大崩れしない。守りが安定している大牟田は、打線の奮起が上位進出のカギ。この2校に修猷館福岡工の公立勢がどこまで迫れるか。
 北部は秋4強のシード・小倉工が総合力で一歩リード。低めを丁寧に突く投球を見せるエース・橋本 真樹を、長打力のある打線が盛り立てる。昨夏8強の北九州は春季大会で3勝を挙げており、ノーシードながら今年も不気味な存在。守りの堅い若松がこれに続く。

■【Cパート】

 北部のシードで優勝候補の一角・真颯館が中心だが、有力校も多く予断を許さない。
 真颯館は鋭いスライダーを武器にする左腕・末松 剛に安定感がある。打線も切れ目がなく得点力も高い。常磐は北九州市内大会で真颯館に5対7と打ち負けたが、打線に力がある。大型右腕・末廣 篤弥の出来がカギを握る。小倉はエース・中野 裕斗、速球派右腕・河浦 圭佑など投手力が充実。北九州市立は北九州市内大会で真颯館に1対2と接戦を展開した。

 南部は、右サイドハンド・遠藤 駿太を擁するシード・久留米商に、しぶとい攻撃を見せる東福岡沖学園が絡む三つ巴の争いとなりそう。

■【Dパート】

 南部・筑陽学園、北部・飯塚の両シードが8強を争う。
 秋4強、春8強の筑陽学園は左腕エース・古川 修が復帰、投手陣に厚みが出てきた。打線は4番・藤原 悠太郎を中心に鋭いな打撃を見せる。博多工は制球のいいサイドハンド・大川 侑汰を打線がどこまで援護できるか。福岡は春季大会で福岡第一を破り、久留米商にも善戦した。柳川は筑後地区大会で久留米商を破り4強に進出、勢いに乗る。
 北部は、福岡中央地区優勝・飯塚の優位が揺るがない。逆転があるとすれば春季大会3勝の折尾、軟投派右腕・大垣内 健心のいる門司大翔館あたりか。

[page_break:春優勝の九産大九州、夏4連覇へ九州国際大付]

春優勝の九産大九州、夏4連覇へ九州国際大付

安田大将(東海大福岡)

■【Eパート】

 右サイドハンド・13791を中心に春夏連続の甲子園を目指す東海大福岡が入る北部パートには、強豪が顔を揃えた。初戦で対戦する北筑は足を絡めた攻撃が持ち味で春季大会3勝、左腕・鬼塚 柊は直球に伸びがあり、いきなりの難敵だ。折尾愛真は主砲・松井 義弥を中心に打力がある。秋は東海大福岡に延長戦で敗れており雪辱を期する。
 南部は5年連続で県大会を目指すシード・祐誠が中心。エース山本 翔太をはじめ前チームの主力が残る春日、昨夏4強で今年もノーシードからの躍進を狙う福岡第一などが逆転を狙う。

■【Fパート】

 春季大会準優勝の西日本短大附が8強争いをリードする。
 西日本短大附は破壊力と機動力を兼ね備えた打線に、投手陣は藤松 亮輔西 大輔の両右腕が安定している。初戦で西日本短大附と対戦する武蔵台は福岡地区大会で4強に進出するなど、今年に入って力をつけてきた。2年連続の県大会出場を目指す筑前がこれに続く。
 北部は春8強のシード・古賀竟成館のほか、秋8強の自由ケ丘、昨夏のマウンドを経験した大嶋 涼太のいる豊国学園、打力のある星琳などが横一線。初戦で激突する自由ケ丘豊国学園の勝者が台風の目になりそうだ。

■【Gパート】

 春季大会優勝の九産大九州が、総合力で頭一つ抜けている。
 九産大九州は左の吉田 龍ノ介を中心にした堅い守りで試合運びに安定感がある。三潴は、秋は西日本短大附に打ち勝ち、春も九産大九州と延長戦を演じるなど強豪とも互角の戦いをしてきた。糸島は春季大会でシード・福島を破るなど3勝しているように力がある。
 北部では、春8強の東筑水上 尚を中心に長打力があり、2年生右腕の石田 旭昇も急成長。北九州市内大会準優勝の戸畑工、大きなカーブが武器の左腕・田中 孟志のいる戸畑も県大会争いに加わる。東筑と初戦で当たる大和青藍は、福岡中央地区大会準優勝の勢いをぶつけたい。

■【Hパート】

 昨夏の決勝で対戦した九州国際大付、福工大城東の8強争いとなりそう。
 北部では、4連覇を狙う九州国際大付の試合ぶりが注目を集める。昨夏のマウンドを経験した前田 隆誠が本格派右腕に成長、機動力を絡めた攻撃を生かし春は3位で九州大会へ出場した。ただ、初戦で対戦する嘉穂も守りは堅く春季大会で3勝しており、侮れない。
 福工大城東は春8強、続く福岡地区大会で準優勝と調子を上げてきた。右腕・赤木 優人を中心に守りが堅く、機動力を絡めて得点を重ねる。九産大九産は、春季大会で高橋 新龍が伸びのある直球を武器に好投。筑後地区大会4強の南筑が両校を追う。

(文=光本 宜史


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今年も全国各校の熱い想いを紹介!「僕らの熱い夏2017」

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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