試合レポート

沖縄尚学vs興南

2017.04.03

流れをかえた右腕・河野

沖縄尚学vs興南 | 高校野球ドットコム

好救援を見せた河野哲平(沖縄尚学)

 誰もが認めるこの試合のヒーローだった。3点を奪われ窮地にたったチーム。マウンドへ向かったのは背番号10の右腕河野哲平だった。

 試合の主導権を握ったのは興南だった。序盤から安打を記録し続けると4回、一死から沖縄尚学内野陣のエラーが続き満塁とする。その初球、砂川亮がスクイズを決めて先制。さらにトップにかえって仲村匠平がレフトへ二塁打を放ち二者が生還。一挙3点を刻み込んだ。

 興南は5回にも無死一、二塁と攻め立てると、沖縄尚学比嘉監督が動き河野をマウンドへ。1ボールの後だった。二塁けん制で走者を刺す。これで気を良くし二者をショートフライ、センターフライに斬った。これで流れが徐々に沖縄尚学へと傾く。

 その裏、一死一塁で打席に立った河野が思い切り引っ張った打球がレフトを襲う二塁打となる。その後、ワイルドピッチで1点を加える。そして主砲砂川リチャードが、レフトフェンスまで届く大きな犠牲フライで1点差に迫ったのだ。

 7回、沖縄尚学ら一死一、二塁から強攻に出る。河野の2打席連続となるヒットで同点に追いつくと、「あのタイムリーは見事。」と、指揮官が褒めたレフト前へ逆転タイムリーを砂川が放った。さらに押し出しの死球がついて2点をリードした沖縄尚学。投げては、二番手で登板した河野が打者14人に対しヒット僅か1本のみに抑える快投。流れを変えた男の活躍で私学対決を制した。

 一年生中央大会で優勝し、この世代誰もが認めるスター揃いのギャラクシー軍団沖縄尚学。決勝戦も制することで、夏まで一気に突っ走りたい。

(文・写真=當山 雅通

沖縄尚学vs興南 | 高校野球ドットコム
注目記事
2017年度 春季高校野球大会特集

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.15

獨協大の新入生に専大松戸の強打の捕手、常総学院のサード、市立船橋のトップバッターが加入! 早くもリーグ戦で活躍中!

2024.05.16

【秋田】夏のシードをかけた3回戦がスタート、16日は大館鳳鳴などが挑む<春季大会>

2024.05.15

【島根】出雲商-三刀屋、大田-益田東など初戦から好カード<地区大会組み合わせ>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.13

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.05.12

学法石川の好捕手・大栄利哉が交流戦で復帰! 実力は攻守ともに世代トップクラス!身長200センチ右腕を攻略し、完封勝利!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?