Column

県立三瓶高等学校(愛媛)

2017.03.01


集合写真(三瓶)

「大物食い」から一歩前に進み、先輩たちを超える!

 1920年(大正9年)に「第二山下高等女学校」として開校。1948年(昭和23年)には県立・共学化で現校名となった愛媛県立三瓶高等学校。1950年(昭和25年)に創部された野球部は60有余年の歴史の中で、塀内 久雄選手(現:千葉ロッテマリーンズアカデミーコーチ)などのプロ野球選手や、明徳義塾馬淵 史郎監督など指導者も輩出。陸上部などと話し合いを重ねながら、学校のグラウンドを上手に使って練習を積んでいる。

「足の速さ・正確な守備・切れ目のない打線」を掲げてスタートした現チームは2年生6名(うち女子マネージャー2名)、1年生8名(うち女子マネジャー1名)の少人数ながら、秋は清家 洋平山﨑 順貴といった2年生投手陣の奮闘と、3番を打った叶田 貴裕(遊撃手・2年)の活躍により、南予地区予選で好投手がいる八幡浜を破り愛媛県大会進出。

「序盤はリードしていたものの徐々に追い上げられ9回に同点とされましたが、延長に入り11回にサヨナラで勝利したことで自信がつきました」(主将の菊池 健太郎<2年・内野手>)。彼らは県大会でも今治西に9回まで戦い(3対10)、エラーがほとんどない守備力をベースに、競っている試合でも粘り強く戦って勝つパターンを身に付けた。

 この冬は「守備力アップ・下半身強化・体感を強化・スイングスピード強化・メンタル強化」を大目標に、山登りなど学校周辺の豊富な自然も活用しながらチーム強化を進める。

 春以降のキーマンとして菊池キャプテンがあげたのは秋季県大会後に右打ちから左打ちに変更した磯崎 海(1年・捕手)。チーム唯一の左打者として期待がかかる。「守備範囲が広い、足が速い、広角に打てるバッティング、小技もできる」とキャプテンからも全幅の信頼を得ている桝田 裕人(2年・中堅手)も春以降の飛躍が見込まれる。

「心身ともに鍛え上げ、春の大会でしっかりと結果が残せるようにして、夏は[stadium]甲子園[/stadium]出場」。三瓶は秋の「大物食い」から一歩前に出て、先輩たちを超えにいく。

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[page_break:2年生・1年生の中心選手にも聴きました!]

2年生・1年生の中心選手にも聴きました!

 ここからは叶田 貴裕遊撃手(2年・副キャプテン)と1年生の磯崎 海捕手に話をうかがいます。

叶田 貴裕選手(三瓶)

Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。

叶田:チャンスでヒットが打てなかったり、ピンチでエラーするなどありました。勝負強さが自分の課題です。
磯崎:左投手が打てませんでした。

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

叶田:下半身強化や体力づくりなど、自分に厳しくしっかりと取り組んでいきます。
磯崎:自分の限界を超える冬にします。

磯崎 海選手(三瓶)

Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

叶田:「努力」「有言実行」です。
磯崎:「練習は嘘をつかない」「一球を疎かにする者は、一球に泣く」です。

Q. このチームの好きなところ、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

叶田:「チームワーク・絆」です。全員が中学校から一緒ですので、人数が少なくてもチームワークはどのチームにも負けていません。
磯崎:チームが一丸となって戦うことができます。

Q. オフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』と、いうこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

叶田:自分の課題であるチャンスでヒットを打ったり、ピンチでしっかり守れることを春・夏の大会で生かせるように日頃の練習から取り組んでいきます。
磯崎:春の大会を勝ち抜ける強いチームを目指します!

 叶田選手、磯崎選手、ありがとうございました。

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[page_break:どこにも負けない「チームワーク」を創る!]

左から 清家 洋平選手、山﨑 順貴選手、菊池 健太郎選手、桝田 裕人選手(三瓶)

どこにも負けない「チームワーク」を創る!

 最後に中岡 隆二監督にうかがいました。

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたか?秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 11名の少人数ですが個人の能力は高く、県内の上位になる力を持っていると感じながらチームづくりをしました。普段おとなしい生徒たちが、試合で集中力を持ってピンチやチャンスで力を発揮できるような姿をイメージして練習を重ねています。上手くいくときとそうでないときがありますが、生徒たちも持っている力を出すことが大切であると感じながら試合に臨むことができるようになってきています。

 冬場はトレーニングで力を付けることで一回り大きな成果を目標に頑張らせたいです。また、高校野球で最も大切なメンタルを強化していくことも合わせて行いたいです。

Q. 最後に、冬のトレーニングに励む選手たちへメッセージをお願いします。

 昨秋の大会を通じ、力があっても発揮できなければ良い結果にはつながらないことが解ったと思う。試合の大切な場面で力が出せるかどうかは「実力を付ける」ことと、「心を鍛えること」を同じように考えなければならない。冬場のトレーニングは先が見えにくく辛い練習もあるが、自分に負けないことが、相手と戦う準備になっているということを感じながら取り組んでほしい。

 中岡監督、ありがとうございます。冬の先にある春・夏の成長を期待しています!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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