試合レポート

霞ヶ浦vs水城

2016.10.01

霞ヶ浦が水城の追い上げを振り切り関東切符!エース左腕・川﨑海斗が2失点完投勝利!

霞ヶ浦vs水城 | 高校野球ドットコム

2本の長打を放った霞ヶ浦・木村翔大選手

 関東大会をかけた準決勝第2試合は順当にシード校が勝ち上がり第2シード・霞ヶ浦と第3シード・水城の対戦となった。

 先攻・水城の先発は背番号18の右腕・征矢 隼輔(1年、オール茨城)。征矢は背番号18でありながら、ここまでの2試合をほとんど一人で投げ抜いた大黒柱だ。この大一番も征矢に託された。
後攻・霞ヶ浦の先発は背番号1の左腕・川﨑 海斗(2年、オール県南)。川﨑は2回戦で下館一に対し1失点完投勝利を収めている。

 1回裏、霞ヶ浦は先頭の益子 侑也(2年、水戸東シニア)がレフト前ヒットで出塁し、2つの犠打で二死三塁とするが得点には至らない。

 3回表、水城は先頭の8番・征矢がショート内野安打で出塁し、四死球で二死満塁とするが後1本が出ない。

 3回裏、ピンチを凌いだ霞ヶ浦が先制する。先頭の8番・木村 翔大(2年、オール県南)がセンターオーバースリーベースで出塁し絶好のチャンスを作る。続く9番・川﨑はショート正面のゴロで一死。1番・益子も内野ゴロでランナーは動けず二死三塁と、強攻策が実らない。このまま得点できなければ流れは一気に水城に傾くところだが、2番・井郷 輝(2年、波崎ボーイズ)がレフト前タイムリーを放ち1点を先制する。さらに盗塁で二死二塁とし、3番・小儀 純也(1年、佐倉シニア)のレフトへのツーベースでさらに1点を追加する。

 5回裏、霞ヶ浦が追加点を奪う。一死から9番・川﨑がライト前ヒットで出塁し、ボークと進塁打で二死三塁から、2番・井郷がまたしてもレフト前タイムリーを放ち1点を追加する。

 7回裏、霞ヶ浦がさらに得点を重ねる。先頭の8番・木村が右中間にフライを打ち上げるが、センターとレフトの声が錯綜して譲り合うかたちとなり、ポテンヒットのツーベース。9番・川﨑の送りバントは三塁封殺で一死一塁から、1番・益子、2番・井郷の連打で一死満塁のチャンスを迎える。ここで3番・小儀がライトに犠牲フライを放って1点を追加する。さらに二死一、二塁から、4番代打・出頭 慶大(1年、なめがたシニア)がライト前タイムリーを放ち、その差を5点とする。


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水城・征矢隼輔投手

 8回表、7回まで散発3安打に抑えられた水城打線に連打が生まれる。二死から3番・朝倉 大智(2年、オール茨城)がレフト線ツーベースで出塁すると、4番・樫村 昌樹(2年、水戸シニア)のレフトオーバーツーベースで1点を返す。

 4点差を追う水城は9回表の二死から、9番代打・石間 尚樹(1年、北浦中)がレフト前に運ぶと、レフトがバウンドに合わずボールがフェンスまで到達。打者走者はその間に三塁を落とし入れる。続く1番・照沼 直樹(1年、オール茨城)のレフト前タイムリーでその差を3点とする。さらに死球で二死一、二塁と攻め立てるが、最後はレフトフライに倒れ試合終了となる。

 霞ヶ浦が5対2で水城を下し関東大会出場権を獲得した。

 霞ヶ浦先発の川﨑 海斗は最速で130キロ。スライダーとカーブ、チェンジアップを低めに集めて打たせてとるタイプだ。
打線は得点機にしっかり1本が生まれ、ジワジワと水城を突き放していった。中でも2番・井郷 輝は3打数3安打2打点と、巡ってきた先制・中押しのチャンスでしぶとく見事にタイムリーを放って見せた。また。井郷は打撃だけでなく足のスペシャリストでもある。5回のチャンスに試みたセーフティバント(結果はファール)では、3.67秒という驚異的な一塁到達タイムを記録した。盗塁は2度企図して1度刺されはしたものの、この足はかなりの武器になる。

 一方、水城のエース・征矢 隼輔は最速131キロをマーク。スライダーと得意のチェンジアップを駆使し、コントロールよく粘りの投球を見せたが、ピンチに凌ぎきれなかった。また、無意識の一連の動作の中で2度もボークをしてしまったことは反省材料だ。
打線は川﨑のコントロールが甘くなってきた終盤に活気づき、9回二死無走者から連打で追い上げたが、追い上げきれなかった。

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・2016年秋季大会特設ページ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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