Column

「1人1人が今何をするべきか考えて、行動に移す4名のマネージャー」 東京都立文京高等学校

2016.09.30


 都立文京は、1940年に第3東京市立中学校として創立された学校です。
前チームは、ともに、3回戦で敗れてしまう試合が続き、4回戦への壁の高さを感じることが多かった都立文京。創立以来、甲子園への出場がないものの、今年の都立文京は、秋の大会から注目を集めるなど、都立旋風を巻き起こす予感!そんな44名の選手が在籍する都立文京の練習に欠かせないマネージャーの4名の方にお話を伺いました。

マネージャーの仕事が楽しい時間!

 ジャグ作り、ボール渡し、おにぎり作り、スコア記録、倉庫の整理、道具の手入れ、アイシング作りなどを行っている都立文京のマネージャー。2年生の谷畑 知香さん、1年生の李 侑希さん、北川 雄也さん、久下沼 希依さんの4名が、チームを支えています。

都立文京野球部のマネージャーの皆さん

 多くの学校にマネージャーがいる中で、都立文京ならではのマネージャーの強みは、早起きのようです。普段の朝練や合宿での朝練での早起き、遠征する際、早い集合時間に間に合うよう、必要なものを買い出しするための早起き。選手を支える存在でありながら、選手と同じく、そして時には選手以上に頑張ってチームに貢献していることが伺えます。

 そんな都立文京のマネージャーが心掛けていることを伺うと、選手がスムーズに練習ができるように、そして集中して取り組めるように、サポートすること!と答えてくれました。そんな心掛けが、都立文京のマネージャーの強みを生み出しているようです。

 サポートすることに専念しているマネージャーですが、そんな中で楽しい時間は、「試合をじっくり見ることができ、1番重要な仕事である、スコアを書いている時」のようです。自分たちの仕事を楽しい時間と話す都立文京のマネ―ジャーの皆さん。常に笑顔で選手を支えていることが伺えます!

先輩の野球に対する思いが一球一球から強く感じた夏!諦めない姿は、かっこいいい!

 そんなマネージャーの皆さんに特に思い出に残っている試合を伺うと、
昨年の7月14日に[stadium]神宮球場[/stadium]で行われた東亜学園との東東京大会2回戦
9回2アウトから同点に追いつき延長戦で逆転して勝利した試合を挙げてくれました。「選手の意地、そして野球に対する思い、そして一球一球が重く感じました」と試合を振り返ります。

そして、「盛り上がる時はとことん盛り上がって、試合では常に集中し、後輩を常に引っ張ってくれる、明るくにぎやかで頼りになる存在だった」という3年生とともに戦った最後の。その中で特に思い出に残っている試合とは・・・?
今年の7月14日に[stadium]神宮球場[/stadium]で行われた関東一との東東京大会3回戦
敗れはしたものの、7回裏に取った意地の2点が印象的だったという試合。「先輩方が最後まで諦めない姿が、かっこよかったです」と、引退した先輩の野球に対する思いをたくさん見ることができた夏だったようです。

 最後に、そんな都立文京マネージャーの方から、日々練習に励む選手に一言いただきました!
「今は監督に怒られてばっかだけど、まだまだこれから!全員野球で皆で頑張って、甲子園に行きましょう!」

[page_break:何でもこなし、何でも尽くすのが私]

何でもこなし、何でも尽くすのが私

谷畑 知香さん(都立文京高等学校)

 そして、ここからはマネージャー歴1年半の2年生・谷畑 知香さんに更にお話を伺いました!

 お兄さんが野球をやっていて、野球が好きだったことからマネージャーに興味を持つようになったという谷畑さん。何でもこなし、何でも尽くす土台のような存在がマネージャーだ、と考えているそうです。

 もしマネージャーになっていなかったら、「人のために尽くせない自分・先を考えて行動できない自分だったと思います」と話します。逆に、マネージャーになることで、周りに目を配れるようになり、コミュニケーション能力が伸びたと感じているようです。

 そんな谷畑さんがマネージャーの活動をしていて嬉しかったことは、選手や先生から、ちょっとしたことでも「ありがとう」と感謝されること。感謝の言葉がチームを支えるモチベーションにつながり、選手たちとも良い関係が築けていることがうかがえます。

 しっかりしているように見える谷畑さんですが、時には、おにぎりを作る際に水の量や塩の量を間違えてしまうこともあるようで、おっちょこちょいな一面もあるようです。

 これから引退するまでの約1年。1年生の後輩とともに活動していく中で、目指すマネージャーの理想像を伺うと
陰でチームを支えて、チームがよりよく活動できるような縁の下の力持ちのようなマネージャーになりたいです!と力強く語ってくれました。

 最後に、44人が所属する都立文京野球部の選手達に、チームにとって4名のマネージャーの方はどんな存在かを伺いました!
1人1人が、今何をすれば効率が良くなるかを考えていてくれているので、都立文京にとって欠かせない存在です!

 選手を支えることだけを考えつつも、その中で楽しみを見つけ、そしてそれをも選手のサポートに繋げてしまうことが伺えた都立文京のマネージャー方!相手のために何を出来るか考え、そして考えたことを行動に移す事を積極的に行っていることが伺えた今回のお話。しっかりしているようで、時にはおっちょこちょいな一面もあるようで、毎日、楽しく活動している様子が目に浮かびます。先輩方のチームが突破できなかった3回戦という壁を48名で乗り越え、4回戦、決勝へと進んでいってください!ありがとうございました!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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