ここまでプロ志望届けを提出した指名有望な逸材を徹底紹介!
先週の16日までのプロ志望届けの提出者は61名。顔ぶれを見るととても指名有望な逸材ばかりで、10月20日のドラフト会議が待ち遠してく仕方ないと思うファンも多いことだろう。61名の中でも有力選手をポジション別で紹介していきたい。
投手は速球派揃い!まさに当たり年!
山﨑 颯一郎(敦賀気比)
投手陣は指名有望な逸材が多数提出している。そして、ただ指名が有望なだけではなく、プロでの活躍も楽しみな投手が多いのが今年の特徴だ。
まず今年の大本命といっていい甲子園優勝投手の作新学院の今井達也<関連記事>が提出した。150キロ超えのストレートと140キロ台のカットボールのキレ味は絶品。8月下旬に行われた侍ジャパン大学代表相手に2回で5奪三振の好投を見せたように、しっかりとコンディションを整えれば、即戦力で活躍できる可能性を持っているが、課題となるのは1シーズン投げぬく体力。時間をかけて育てられる球団に指名してほしい。最速148キロの速球で押していく剛腕・種市篤暉(八戸工大一)、最速149キロの速球と縦割れのカーブで勝負する右腕・長井良太(つくば秀英<関連記事>)はさらに球速が速くなっていきそうな速球派投手。
常時145キロ前後の速球と落差抜群のフォークをコントロール自在に投げ分ける大型左腕・高橋昂也(花咲徳栄)は早いうちから一軍での活躍が期待できる逸材。188センチの長身から、角度ある140キロ台の速球、ブレーキングが効いたカーブ、カットボールで勝負する山﨑颯一郎(敦賀気比)はまだ持てる力をすべて引き出しておらず、将来的には150キロ超えも期待できる逸材だ。最速148キロのストレートに、キレ味鋭いスライダー阿武器の大江竜聖(二松学舎大附)、最高の仲間たちとともに全国制覇を目指し、投打で大活躍し、U-18でもムード-メーカーとして存在感を示した藤嶋健人(東邦)は打者として高く評価されているが、投手のセンスも捨てがたいものがある。140キロ中盤の速球をコントロール良く投げ分ける赤羽陸(市立和歌山)も面白い。
細身の体型からバランスの良いフォームから繰り出す140キロ後半の速球、キレのある変化球で勝負する京山将弥(近江)も面白い投手だ。
187センチの長身から最速148キロのストレートは威力抜群で将来性の高さを感じさせる才木浩人(須磨翔風)、最速154キロ右腕の高田萌生(創志学園<関連記事>)、196センチの長身から最速145キロのストレートと縦割れするチェンジアップが持ち味のアドゥワ誠(松山聖陵)、最速150キロ越えの逸材・梅野雄吾(九産大九産<関連記事>)と名前を並べるだけでも錚々たる顔ぶれである。
そして全国的に無名だが、甲子園出場を果たした右投手と比較してもストレートのキレ、威力は負けていなかった147キロ右腕・横芝敬愛伊藤 翔(横芝敬愛)も注目していただきたい。
今年は将来的に見ても、戦力となる可能性が高い。そう思わせるだけでも今年の高校生投手はまさに当たり年であり、各球団はお望み通りの投手を指名することができるか注目だ。
少数精鋭の野手たち
三森 大貴(青森山田)
豊作と言われる投手に対して、野手はどうなのだろうか。野手陣の顔ぶれを見ると、どのポジションにも逸材が揃い、楽しみなドラフトとなりそうだ。
捕手は強肩捕手が多く、その中でもU-18でも正捕手として活躍した九鬼隆平(秀岳館<関連記事>)は打力も高く強肩で、さらに投手と綿密にコミュニケーションを取って好投を引き出すなど捕手としての素質は高い。また強肩とナイススマイルが魅力の森田健斗(前橋育英)、身体能力の高さが光る大型捕手・郡拓也(帝京)、強肩強打の左打ち捕手・坂倉将吾(日大三)、熊本県内では強肩として評判だった内村 僚(有明)、京都のドカベンと呼ばれパワフルな打撃と強肩がウリの石原彪(京都翔英)、甲子園で大活躍を収め、守備力の高さは九鬼と双璧の古賀優大(明徳義塾<関連記事>)も面白い。
内野手では走攻守三拍子揃った大型遊撃手・三森大貴(青森山田)、バットコントロールがウリの岡崎大輔(花咲徳栄)、高校通算68本塁打を誇り、木製バットでも長打を連発する今井順之助(中京<関連記事>)、巧みなグラブ捌きが光り、U-18では木製バットの対応力の高さを示した松尾大河(秀岳館<関連記事>)、高校通算47本塁打の高橋優斗(愛工大名電<関連記事>)は好調時はどの方向でも本塁打を打つことができ、安定した三塁守備、俊足が魅力の大型内野手だ。独特の感性を生かした打撃と軽快な守備が持ち味の遊撃手・松本龍憲(崇徳)も面白い存在だ。
外野手では、U-18でベストナインを獲得した静岡鈴木将平(静岡<関連記事>)は木製バットにしっかりと順応。走塁技術の高さ、守備力の高さは群を抜いており、すでにファームでもレギュラーを獲得できる力量は備わっている。近年、山田 哲人(関連記事)、鈴木 誠也など高卒野手の台頭が目立つが、彼らはファーム1年目から別格の成績を残していた。鈴木将は将来のレギュラー候補として獲得したい選手だ。
市立尼崎戦(観戦記事)でバックスクリーン弾を放った田城飛翔(八戸学院光星)も走攻守でレベルが高い逸材だ。打撃技術の高さは素晴らしく、さらに塁間タイム4.00秒前後の俊足、球際の強さが光る外野守備もレベルが高く、指名候補として頭に入れておきたい選手。高校通算63本塁打の細川成也(明秀学園日立)も今年では数少ない右打ちスラッガーとして需要が高い。また飛ばす能力は九鬼以上の天本昂佑(秀岳館)や、長打力があり投げても140キロを超える清水陸哉(京都国際)も注目だ。
10月6日の締め切り日までどんな逸材が提出するのか。また今後改めて有力選手を紹介したい。
(文=河嶋 宗一)
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