Column

山形県立新庄北高等学校(山形)

2016.07.05


練習風景(山形県立新庄北高等学校)

感謝の気持ちを忘れずに、この夏を戦い抜く

 山形県立新庄北高等学校は、山形県新庄市飛田にある学校。野球部は19551959年の2回、甲子園出場経験があります。現在の部員数は3年生22人、2年生13人、1年生17人の計52人。主将を務める荒川 東弥選手にチームについて紹介していただきました。

 「新庄北のウリは、『無失策の守備から流れを作ること・繋がると止まらない打線・上位打線の長打力』の3つです。新チームになってから、二戸 括哉榎並 凌の2人がグランドマネージャーに決定し、この2人を中心に選手主導で練習メニューを考えて活動してきました。その中でも「ノーエラーノック」という練習メニューが、新庄北自慢の練習メニューです」

荒川東弥(主将)(山形県立新庄北高等学校)

 春の大会では、流れをつかんだり、相手のウィークポイントを見出して攻撃に繋げる力がついたことや、データ係のデータが的確であったことが収穫となりましたが、スピードボールを捉える力と、一点を死守したりもぎ取る力が課題になりました。その反省点を生かし、夏の大会ではキーマンの阿部 大樹選手と阿部 航大選手を中心に試合に挑みます。「阿部大は、50メートル5.9秒の俊足と、小柄ながら外野オーバーのホームランを量産する力がウリ。阿部航は走攻守そろった選手で、勝負どころで1本出す勝負強さ、チームを盛り上げる元気があります」と、荒川主将はキーマンについて紹介してくれました。

 夏の大会で活躍が期待できる選手について伺うと、柴田 雄大選手と山科 拓也選手を挙げ、「柴田はチームの主砲で豪快なスイングから出されるホームランでチームに流れを持ってきてくれます。なので、夏もこの調子でチームに流れを持ってきてほしいです。山科は守備の要。繊細かつ時には大胆な守備で確実にアウトを取ります。持ち前の視野の広さと的確な判断で相手の流れを断ち切ってほしいと期待しています」と、荒川主将は期待の選手2人についても紹介。

 そして最後に大会前の意気込みを伺うと、「チーム全員で作り出す日本で一番熱い夏にする!たくさんの方が支えてくれて、ここまで来れていることに感謝して、この夏を戦い抜いていきたいと思います!」と力強く語ってくれました。

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チームや応援してくれる方々と一体となって戦う

 ここからは新庄北の副主将・大石 浩輝選手と、学生コーチの榎並 凌コーチにお話を伺いました!

大石浩輝(山形県立新庄北高等学校)

Q. 夏の大会目前ですが、引退までに対戦してみたい高校はありますか?

大石 浩輝(以下「大石」):松阪です。春の遠征で試合させていただいて、非常に良い野球をしてくるチームだったので、甲子園でもう一度戦いたい。
榎並 凌(以下「榎並」):健大高崎と対戦してみたいです。機動破壊を見てみたい。

Q.その夢の対戦を楽しみにしています!夏の大会では、応援する方々に自分のどんなところを見てほしいですか?

大石:日本一の元気!チームが苦しい時でも誰よりも明るく元気に楽しくプレーするところを見せたい。
榎並:3塁コーチャーとして選手を勇気づける姿に注目してほしい。そしてギリギリの勝負を制する選手を見てほしいです!

Q. お2人の高校野球生活を振り返って、改めて高校野球のどんなところに魅力を感じますか?

大石:熱くて本気になれるところが魅力だと思います。
榎並:プレイヤー、ベンチ、スタンドの全てが全力で球場を包むような一体感があるところですね!

Q. その魅力を最後まで味わってくださいね!それでは最後に、夏の大会へ向けての意気込みをお願いします!

大石:感謝の夏にしたいです。共に戦ってきたチームメイト、応援して下さる先生方、地域の方々、支えてくれた家族に感謝し、その気持をプレーで表現したい!
榎並:チーム全員で応援して下さる方々と共に一体となって戦う!そして一番長い夏にします!

 大石 浩輝選手、榎並 凌コーチありがとうございました!最後の夏を思いっきり楽しんでください!

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[page_break:夏は総力戦!チーム一丸『北高魂』で戦います!]

夏は総力戦!チーム一丸『北高魂』で戦います!

■部長の八鍬 強太先生に質問!

Q. 新チームが始まってから、どんなチームを作り上げてきたでしょうか。このチームの強みを教えてください。

 「甲子園で勝つ」という目標を掲げ、二戸 括哉、榎並 凌の二人のグランドマネージャーを中心に選手主導で練習メニューを考え活動してきました。また、主将の荒川 東弥は、チームのテーマを「求心」を定めました。「求心」を辞書で調べてみると、『中心に近づこうとすること』とあります。いかに一つのプレーに選手それぞれの心・思いを集め、行動するか、そのために何をすべきかに重点を置いて活動してきました。

二戸括哉(学生コーチ)(山形県立新庄北高等学校)

 新庄北は進学校であり、将来の夢の実現を目指し、限られた時間の中で、学業にも部活動にも全力を注いでいます。また、学校の位置する新庄市は日本有数の豪雪地帯で毎年2メートルを超える雪が降り、冬の間はハウスでの練習やトレーニングが中心となってきます。与えられたものに頼るだとか、言われたからやるというような受け身な姿勢では、このような環境を自分たちの力にしていくことはできません。自分から求めて行動し、自ら考え、自ら判断し、自ら決断し、行動するという姿勢が大切だと考えています。大沼監督は、『受信と発信』とい言葉で表現します。様々な出来事に周波数を合わせ、多くのことに気付き(受信)、行動(発信)していくということを常日頃の練習から意識しています。この春は、夏を見据えて、甲子園で勝つという目標にいかに「求心」していくかを何度もミーティングを重ね考えました。

 私は、地理の教員なのですが、授業中にこんな話をすることがあります。『世界の中で日本人は、真面目だと言われます。日本の中で東北地方の人は、真面目で粘り強いと言われます。東北の中でも山形県人は、真面目で粘り強いと言われます。さらに、山形県の中でも新庄・最北地区の人々は真面目でコツコツと何事にも粘り強く取り組むと言われます。ということは、世界の中でも一番に真面目で粘り強いのが新庄・最北地区の人々です。』野球においても、この真面目で粘り強さを最大の武器として戦いたいと思います。

 このチームの強みは、「機動力・投手力・思考力」です。チャンスを作り、確実に得点につなげるために、実践練習を通して、足を絡めた攻撃力を磨いてきました。また、経験豊富な武内 天真、冬の間に力をつけてきた柿崎 裕太のタイプの異なる二人の投手は、チームメイトからも指導者からも信頼の厚い、頼りになる投手陣です。2年生投手陣の加藤 大和阿部 一太長沼 拓郎なども成長が著しく非常に楽しみです。最後に、私たちのような公立進学校が勝つためにはチャンスを切り開く思考力が必要です。打撃・走塁・守備・ベンチワークなどどう相手のスキをついて、チャンスを切り開き、それをいかにものにするかを徹底して考え、実践練習で試してきました。

 夏は総力戦です。春の大会もそうだったのですが、控え選手やスタンドで一生懸命に応援する選手に様々な面で、本当に助けられました。グランドに立つ選手もそうですが、夏はベンチやスタンドも選手として勝ちにいく発想でチーム一丸『北高魂』で戦います!どうぞ、応援よろしくお願いします。

Q. 最後に、夏に燃えるチームへ向けてメッセージをお願いします!

 試合に出る選手、ベンチにいる選手、ボールボーイをする選手、スタンドで応援する選手どの選手もチームの勝利のために、一生懸命に行動するのがこのチームの特徴です。チームみんなが「求心」して、北高初の甲子園勝利を成し遂げよう!顔晴ろう!!!

 八鍬 強太先生、そして新庄北高校野球部の皆様ありがとうございました!夏の活躍を楽しみにしております!


今年も大好評!
【僕らの熱い夏2016 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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