Column

【愛知抽選会後 展望】最も熱く、過酷な愛知大会を制するのは?この夏の行方を徹底予想!

2016.07.02

 全国で恐らく最も過酷な日程で進行する愛知大会。強豪校が比較的上手に8つのゾーンに分かれる結果となった。そんな今大会の見所をお伝えしていきたい。

■こちらもおススメ
【東邦を筆頭に中京大中京と久しぶりの享栄を一団で追う!】

■組み合わせ表を見ながら展望を読んでみよう

【第98回愛知大会組み合わせ表】

今年の最激戦ゾーンは中京大中京ブロック!

長谷部 銀次(中京大中京)

 昨年代表の中京大中京のゾーンには、ノーシードとなった強豪が集まった感じで最激戦ゾーンになった。中京大中京は4回戦で正念場を迎えることになりそうだ。その相手が、愛工大名電至学館の勝者に豊川も絡んで勝ちあがったところと戦うことになりそう。ただ、好投手加藤 文一のいる吉良も面白い存在だ。5回戦では初戦で激突する刈谷杜若の勝者と当たるか。

 昨秋の東海大会優勝校でセンバツ出場の東邦藤嶋健人関連記事松山仁彦関連記事の二人の投打の軸が注目だが、渥美農との試合が最初のカギとなる。渥美農鈴木 優太山上 恭秀が投打で軸となる。リードオフマンの鈴木 海都もセンスの良さが光る。東邦にとっては最初の山となるだろう。ここを乗り越えれば、ペスト8まではいくだろう。時習館津島北などの戦いぶりも気になるところだ。

 春季県大会準優勝の愛知産大三河はいい位置につけたと言えるのかもしれない。このゾーンでは安城学園成章、昨年春に21世紀枠代表甲子園出場している豊橋工や、名市工芸などもいる。愛産大三河としては、春季大会の戦い方と同様に総力戦となっていくだろうが、寺澤 遼太を温存しつつ本多 剛竹内 海人らの投手陣がどこまで踏ん張れるかというところだ。

 春季県大会で久々に優勝した享栄は、安定している成田 達也と成長著しい二宮 衣沙貴の二本柱で戦う。このゾーンでは公立勢で毎年上位に進出している高蔵寺天白豊田西などがおり、序盤から好試合が期待できよう。また、このところ好成績を残しているも要注意だろう。

 昨秋に3位で東海大会進出を果たしている栄徳はシードの愛知がいるゾーンに入ったが、愛知は初戦で中部大春日丘と当りそうで混戦となりそう。さらには、平林 宏監督が就任して2年目の星城も待ち構えていて面白いゾーンになりそうだ。

 愛知啓成のゾーンには、同朋や愛産大工、豊橋中央、愛知桜丘など中堅私学が集まったが西尾安城東などの公立勢がどこまで食い下がるのかも見どころ。好投手・葛山 大介がいて注目されている進学校の千種は、豊田大谷西尾東の勝者と当たるが、全三河大会を制した西尾東神尾 明星の調子がよければ、上位進出の力は十分ありそう。どちらが来ても好試合が期待できそうだ。愛知黎明菊華岡崎学園なども同じゾーンにいる。

 千種と並んで公立でシード権を得た大府は好ゾーンに入ったと言えそうだ。とはいえ毎年好投手を輩出している豊田工やエース立野 和明に注目が集まる中部大一などもおり、油断はできない。岡崎城西もチームとしてのまとまりはいいだろう。
 

 大会の行方は、最激戦区の中京大中京ブロックでどこが勝ち進むかで、大きく大会の流れが変わっていきそう。最激戦区はこのブロックだが、他のブロックも、強豪校が散らばっていることを考えると、前評判を覆すような学校が出ていてもおかしくない。昨年の中京大中京vs愛工大名電の決勝戦は鳥肌が立つくらい白熱した勝負だった。今年もそんな熱い勝負を期待したい。

(文・手束 仁


注目記事
第98回全国高等学校野球選手権大会 特設ページ

このページのトップへ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.26

今週末に慶應vs.横浜など好カード目白押し!春季神奈川大会準々決勝 「絶対見逃せない注目選手たち」!

2024.04.26

【春季四国大会逸材紹介・高知編】2人の高校日本代表候補に注目!明徳義塾の山畑は名将・馬淵監督が認めたパンチ力が魅力!高知のエース右腕・平は地元愛媛で プロ入りへアピールなるか!

2024.04.26

古豪・仙台商が41年ぶりの聖地目指す! 「仙台育英撃破」を見て入部した”黄金世代”が最上級生に【野球部訪問】

2024.04.26

【奈良】智辯学園が13点コールド!奈良北は接戦制して3回戦進出!<春季大会>

2024.04.26

【春季奈良県大会】期待の1年生も登板!智辯学園が5回コールド勝ち!

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.22

【九州】神村学園、明豊のセンバツ組が勝利、佐賀北は春日に競り勝つ<春季地区大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!