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初・都立高校出身で侍ジャパン入りした選手は?

2016.02.16

初・都立高校出身で侍ジャパン入りした選手は?

初・都立高校出身で侍ジャパン入りした選手は? | 高校野球ドットコム

社会人(パナソニック)時代の秋吉亮投手

 2月15日、侍ジャパン強化試合の出場26選手が発表されました。
その中で今回注目したいのは東京ヤクルトスワローズの秋吉 亮選手。
秋吉選手は東京足立新田高校の出身。2000年のシドニー五輪からプロ選手が解禁されてから都立高出身のプロ野球選手で初めて侍ジャパンメンバーに選出されたのです。
高校時代に甲子園出場はなし。とはいえ秋吉投手がエースだった2006年夏の東東京大会ではベスト4進出の快挙を果たし、最近でも2014年の春は都ベスト16、夏は東東京ベスト16と私学強豪が乱立している東東京でその爪痕を常に残し続けています。

 秋吉選手は高校卒業後、中央学院大に進学し、大学選手権に出場。そこでドラフト候補として注目されますが、まだ早いと決断し、パナソニックに入社。パナソニックでは、入社2年目からエース格として、活躍。2012年の都市対抗ではベスト8、2012年の日本選手権ではベスト4入りすると、第26回アジア野球選手権に出場し、初めての日本代表入り。2013年の都市対抗、日本選手権ではベスト8と社会人野球に進んでも大活躍。この活躍で、プロ入りの意思を表明した秋吉選手は、2013年ドラフトで東京ヤクルトから2位指名を受け、秋吉選手は1年目から中継ぎとして活躍。

 1年目は61試合登板とフル回転し、2年目の昨年は、74試合登板を果たし、14年ぶりのリーグ優勝に貢献しています。都立校の出身の選手はなかなかいないだけに、本当にすごい活躍だといっていいでしょう。今回の侍メンバーには選ばれていないものの、他に都立高校出身で活躍している現役のプロ野球選手といえば、オリックスにドラフト9位で入団した雪谷出身の鈴木 優選手。
秋吉選手は高校卒業後、大学、社会人を経ていましたが、鈴木選手は2014年ドラフト会議で指名を受けた都立高校生。現役高校生が指名されるのは史上3人目でした。
昨年、登板したのは9月30日の西武戦のみ。1/3回を投げ被安打2、2失点でしたが今後の活躍に期待がかかります。

 また、2013年育成選手ドラフト1位で福岡ソフトバンクホークスに入団した石川 柊太投手も総合工科高校の出身です。
どちらの選手もまだまだ若い選手なのでこれからが楽しみですね。

 現在都立高に在籍する選手の中で要注目なのは都立城東高校のエース関根 智輝投手。
181センチ83キロと堂々の体格で最速140キロを超え、さらにコントロールも優れる右の本格派です。目標は150キロ。パフォーマンス次第では今年のドラフトを賑わす存在になるのでは?と期待されています。

 もうひとり、小山台高校の矢崎 裕希投手。矢崎投手も185センチ78キロと恵まれた体格をしています。まだ少し体が細く、コントロールにも不安があるもののこの冬を越え体も心も大きくなったら、期待を上回る選手になるかもしれません。

 2人とも伸びしろがまだまだ十分にあり、春、夏、そしてその先。応援する側としてはとても楽しみな選手です!
また高校生以上となると、中央大伊藤 優輔投手(小山台高出身)は、高校時代に選抜出場。今では最速147キロを投げる速球派右腕として、将来、プロ入りが期待されています。

 東京という土地柄、グラウンドなどの環境に制限があったり、登録高校が273校と全国的にも多かったり…東京都で勝ち上がるのは至難の業です。もちろん東京だけでなく他の地域だって、困難な環境のもと野球に励んでいる球児も多いでしょう。

 
 しかし、実際にプロのステージに進んで活躍している選手を見ると、夢や目標に向かってひた向きに取り組んでいけば、未来が切り拓かれるのではないかと思います。

 ぜひ多くの都立校球児が次のステージで活躍することを期待したいですね。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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