創志学園vs南陽工
投打噛み合う!
創志学園エース髙田萌生が1失点完投
1回に相手のミスで1点を先制した創志学園は、3回に1点を追加すると、5回には6番・草加稔(2年)の2点タイムリー二塁打などで一挙5点を奪ってゲームの流れをものにした。
エース・髙田萌生(2年)は、準決勝からの連投を感じさせない力強いピッチングで6安打1失点完投。初の中国大会優勝を手にした。
「本当に一戦、一戦強くなってくれてうれしいです。優勝したかった。新チームになってバットを良く振ってきて休みなしなしだった。良いボールは最初から行きなさいと指示をしました。髙田もナイスピッチングで、力がついてきたと思います」と長澤宏行監督は穏やかな口調で話した。
中盤からは大量点になったが。ゲームを作ったのはエースの髙田だ。1回戦、準々決勝と立ち上がりに思うようなピッチングができなかったこともあり、「メンタルの問題だった」と準決勝以降の戦いに備える1週間は気持ちを引き締めた。この決勝では、南陽工のエース・重冨将希(2年)に一発を浴びた5回以外はほぼ完璧な内容。特に初回の三者凡退には「良かったです」と胸を張った。そして8回と9回の2イニングにまたいで、四者連続三振も奪った。「直球主体で組み立てた。準決勝では完封で今日の決勝では1点を取られましたが、準決勝より効率の良いピッチングができたと思います。明治神宮大会を目標にしていたので、優勝できてうれしいです」と笑顔を見せた。
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・2015年秋季大会特設ページ
優勝旗を手にする野川悟主将
その明治神宮大会では初戦で北信越大会を制した敦賀気比と対戦することが決まっている。「去年(11月に)くまのフェスタで試合をやらせてもらいました。2年生の投手(山﨑颯一郎)が良いと聞いているので、投げ合いたい。あと半月あるので、考えたピッチングができるように工夫していきたい」と神宮のマウンドを見据えた。
打線は17安打で12得点と打ちまくったが、ポイントでは機動力や小技を使った攻撃は目立った。「足の速い選手が多い。相手の嫌がることだけを考えて作戦を組んでいった」と長澤監督。絶対的エースに頼りすぎない攻撃パターンをこれからも作っていくつもりだ。主将の野川悟(2年)は神宮の目標を聞かれ、迷わず「日本一」と言いきった。岡山3位から中国チャンピオンとなった創志学園の神宮での戦いが楽しみである。
一方、敗れた南陽工は、エースの重冨が準決勝からの連投で力尽きた形だった。ただ、降板してレフトに回った直後に、ライトスタンドへ本塁打を放って意地を見せた。キャッチャーで4番打者でもある藤本大輔(2年)がリリーフとしてマウンドに上がるチーム。冬を越え、来春はバッテリーでのエース争いに注目だ。
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