試合レポート

大阪桐蔭vs履正社

2015.10.04

強豪同士の対戦!1点を巡る勝負の軍配は!?

完投勝利でチームに貢献した高山優希(大阪桐蔭)

 新チームになってから約2ヶ月ほど。今夏の第97回大阪大会にて大阪桐蔭vs履正社が初戦で直接対決して以降の顔合わせとなった準決勝第二試合。この注目の一戦を見ようとネット裏には多くのお客さんが詰めかけた。文字通りのライバル対決。

大阪桐蔭高山 優希履正社寺島 成輝の先発で始まったこの試合。寺島に関しては今夏の初戦も先発している。

試合は初回から動いた。後攻の履正社は一死一、三塁から4番・寺島が放った打球は内野ゴロとなり併殺打になるかと思われたが、全力で一塁まで駆け抜けた結果セーフに。まずは履正社が1点を先行した。

重い速球と緩い変化球の投げ分けで抑えていた履正社の寺島。しかし3回表、大阪桐蔭打線が寺島に襲い掛かる。
二死から1番・中山 遥斗、2番・永廣 知紀が連続安打で出塁し、二死一、二塁のチャンスを作る。失投ではなかったが、厳しいコースも対応できる打撃力が備わっているも大阪桐蔭の力だろう。迎えた3番・吉澤 一翔が寺島の甘い球を捉えた打球は右中間への二塁打に。この間に2人走者が生還。2対1、大阪桐蔭が逆転に成功。

力投している寺島を援護したい履正社ナイン。大阪桐蔭・高山に凡退が続いていたが、5回裏に逆転のチャンスが訪れた。8番・岡田瑛人、9番・若林健治が連続出塁。後続が犠打で繋ぎ、二死二、三塁と一打逆転のチャンスを迎える。バッターは3番・四川 雄翔大阪桐蔭の高山はストライク先行の投球でここもカウントは2-2。四川が打った打球は外野に落ちるかと思われたが、大阪桐蔭・右翼手の越智 泰弘がダイビングキャッチに成功。履正社に得点を与えない。

この好プレーに高山も尻上がりに調子を上げていく。
6回以降は危なげない場面もなく、履正社打線にジャストミートした打球すらほぼ打たせない投球でノーヒットに抑え込む。

逆転へ繋いでいきたい履正社だったが、高山を攻略できずにこのまま試合終了。大阪を代表する強豪校同士の一戦はチャンスをモノにし、最後まで高山を中心に守り切った大阪桐蔭が2対1で履正社に勝利し、に続いて撃破してみせた。

勝負強さは健在の大阪桐蔭。今の時点で騒がれるような逸材こそいないものの、全員で好投手・寺島に立ち向かい、掴みとった勝利であった。決勝戦は大商大堺との対戦が決まった。

奮発3安打と見せ場なく終わってしまった履正社。好投していた寺島を援護することができなかった。3位決定戦に勝利して、近畿大会出場に臨みをかけたい。

(写真=中谷 明


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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