試合レポート

九州国際大付vs鳴門

2015.08.07

6回に九州国際大付打線が爆発!6安打5得点で試合を決めた!

 両チームに点差ほどの力の差はなかったが、先制点の取り方、6回表の集中打が勝敗の分かれ目となった九州国際大付vs鳴門

 試合は九州国際大付が先手を取る。
2回に、6番・宇都 颯(3年)が一、二塁間を破る右前安打で一死一塁とすると、8番・中山 竜秀(2年)が右中間を破る3塁打で宇都が一気に本塁まで還り1点を先制に成功。

 3回にも、無死から1番・吉井 恒平(3年)の中堅手の頭上を越える3塁打で追加点のチャンスを作ると、2番・山口 耀平(3年)が右翼へ打球を打ち上げ犠飛できっちりと1点を追加。

 鳴門の先発・河野 竜生(2年)は、九州国際大付打線を4回と5回と0に抑えるも、6回に試合の勝敗の分かれ目となった集中打を浴びることに。

 6回の九州国際大付の猛攻は、3番・岩崎 魁人(3年)への死球から始まる。そこから4番・山本 武白志(3年)の右前安打で一死一、三塁の好機を作る。5番・脇坂 龍次(3年)がフルカウントら中前へ打球を運び1点を追加。7番・亀谷 昇平(3年)が三遊間を破る左前安打で1点、8番・中山 竜秀(2年)の中前安打で1点、9番・富山 凌雅(3年)の左中間を破る2塁打で2者が還る。この回一挙に5得点の猛攻を見せ、リードを7点に広げる。

 なおも一死二塁とピンチを背負う鳴門は、ここで投手を河野から2番手の尾崎 海晴(2年)に交替。交替直後に安打を許すも、後続を空振り三振と投ゴロに斬ってとり、これ以上の追加点は許さなかった。


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 反撃したい鳴門は、5点を奪われた直後の6回裏に一死一塁から5番・佐原 雄大(2年)が四球を選び押し出しで1点を返す。
7回にも、九州国際大付の先発・富山 凌雅(3年)から替わった野木 海翔(3年)の立ち上がりを攻め立てる。先頭の8番・武石 蓮(1年)が初球を中前へ弾き返し、続く9番・日野 洸太郎(2年)は四球を選び一死一、二塁のチャンスを作る。1番・堀 皓貴(3年)は堅実に犠打で送り好機が広げる。ここで2番・鎌田 航平(2年)が三遊間を破る左前安打で2点目を奪う。
このピンチに、九州国際大付は後続を併殺に打ってとり、最小失点に抑えた。

 5点差で迎えた最終回の攻防は対照的であった。九州国際大付が相手の3つの失策と死球によって、無安打で1点を奪う。対する鳴門は、野木 海翔(3年)の前に3者凡退に抑えられ試合終了。

 九州国際大付の投手陣は、2人とも丁寧に粘り強く投げていた。ピンチの場面で2併殺を奪ったバックの好守も光った。そして何より、試合の流れを読み一気呵成に攻め抜くベンチワークは、NPBヘッドコーチを経験した楠城監督ならではと感じる。

 鳴門は、徳島県大会では5試合を戦い、決勝戦を含む3試合は完封勝利を収めるほど安定した投手陣だが、本日の試合では6回の河野 竜生(2年)のスタミナ切れを九州国際大付に攻め立てられた形となった。後続の投手2投手は安定した投球を見せ、3失策が絡んだ1点以外は失っていない。
7安打を放った鳴門だが、要所を九州国際大付の先発・富山 凌雅(3年)と野木 海翔(3年)の前に抑えられ思うように得点が奪えなかった。

 次戦でも九州国際大付の打線の繋がりと投手陣の粘投に注目したい。

(文=佐藤 友美


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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