県立福岡高等学校(岩手)
岩手県二戸市にある県立岩手福岡高等学校は、文武両道、質実剛健の伝統を受け継ぎ、勉強に部活にと活躍する「県北の雄」。
書道部の全国表彰をはじめ、芸術系の感性も豊か。『11ぴきのねこ』シリーズで有名な漫画家・絵本作家の馬場 のぼるさん。だまし絵やトリックアート、印象的な立体作品で有名なグラフィックデザイナーの福田 繁雄さんらの出身校です。
運動部では剣道部や弓道部が全国クラス。岩手県のスポーツ強化推進指定を受けているほか、その他の競技も県内で数々の戦績を収めています。その中で野球部ももちろん活躍中。岩手県内最多となる10度の夏の甲子園出場を誇り、全国にもその名を知るオールドファンも数多くいます。
球界で活躍される先輩方も数知れず。ロッテオリオンズ、横浜大洋ホエールズで選手として活躍後、現在横浜DeNAベイスターズでスカウトをされている欠端 光則氏。国鉄スワローズに入団後、コーチなどを経てスコアラーを20年担当、ヤクルトスワローズの戸田寮の寮長も歴任された岩崎 哲郎氏など、現役を退いた後もチームを支える重要な人材を輩出しています。
昨夏は[stadium]甲子園[/stadium]開場90周年を迎えたことから、1927年に東北勢初の勝利を挙げた同校にちなみ、当時の主将柳畑 洸太選手が始球式のマウンドに立ち「甲子園出場」を果たしました。
今年はチーム全員での甲子園出場を目標に練習しているという岩手福岡野球部を、主将の湊 英成君に紹介していただきましょう。
チーム基本情報を紹介!
■ 岩手福岡の湊 英成君(学年:3年/役職:主将)にお話をうかがいました!
Q. 部員は何人いますか?
1年生が15人、2年生が24人、3年生が9人の合計48人です!
Q. 平日の練習時間は何時から何時までですか?
16時30分から19時までです!
Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。
学校の敷地内に野球部専用グラウンドがあります!
今年のチームについて
Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。
まず、「創部110年の伝統校である」ということ。「明るく元気な選手が多い」。そして何より、「ここぞという時に集中打が出ます」!
Q. 創部110年!これはすごい!歴史と伝統がつまっていますね!現在のみなさんは、夏へ向けてどんなことを課題に練習していますか?
守備面での声かけや、カバーリングを重要視するようになってきました。それと、秋に比べて春季大会では打者の打球の速さ、走力と投手陣の安定感がかなり向上したように感じました!
Q. 創部110年という伝統があると、学校・地域からの期待を感じることはありますか?
地域の方から毎年沢山の応援をいただいています。今年も地区予選から多くの地域の皆様に声援を送っていただきました。
Q. 応援してもらえるだけに、ますます頑張らないといけませんね!ここだけには負けたくない!というライバル校はありますか?
はい。まずは花巻東、盛岡大附属。甲子園出場の常連校を撃破することが最大の目標ということと、先輩たちが作り上げてきた「夏の甲子園出場回数最多記録」を死守したいです!
盛岡第一は、お互い伝統校であり、いつまでも好敵手でありたい高校です。甲子園出場回数を長年競い合ってもきました!
また、盛岡第四は、昨秋県大会で本校を破り、その後ベスト4になった高校。今度対戦する機会があれば、絶対に勝ちたいです!
Q. 伝統を守るのは大変ですがモチベーションにもなっているようですね!さて、夏に向けて、どんな気持ちで練習していますか?
昨年は始球式で甲子園にキャプテンの柳畑 洸太さんだけがユニフォームを着てマウンドに立ちましたが、今年は勝って全員で甲子園に行くぞという気持ちで練習しています!
Q. やっぱり全員で行きたいですよね!では、このチームのキーマンを教えてください!
3年生の片野 洸平は、遊撃手で不動の4番バッター、小柄ながらパンチ力のある打撃力と堅実な守備がポイントです。
2年生でエースの米田 虎太郎は、右サイドスローの技巧派。相手バッターのスイングを見ながら打者の弱点を見抜く嗅覚に優れています。
その米田とバッテリーを組む捕手が藤原 彰也。2年生ながら、投手陣から全幅の信頼を集める司令塔です。
そしてこちらも2年生、リードオフマンの畠澤 亮流。二塁手で一番バッター、守備でも打撃でも俊足と思い切りの良さが光ります!
ありがとうございました!
[page_break:指導者が語る!このチームの強み]ここからは、片野 洸平君と、田之岡 亮太君にお話を伺います!
円陣(県立福岡高等学校)
Q. 高校野球のどんなところが好きですか?
片野 洸平(以下「片野」):甲子園を目指してひたむきに練習するところです!
田之岡 亮太(以下「田之岡」):試合中何が起こるかわからないところですね!
Q. 一番好きな練習は何ですか?
片野:フリー打撃です!
田之岡:ノックが好きです。
Q. では、キツいと感じる練習は何ですか?
片野:センターダッシュですね。
田之岡:バックネット裏にある神社の階段ダッシュです。
Q. ネット裏に神社があるんですか!ダッシュを頑張ればご利益ありそうですね。さて、引退までにこの高校と対戦してみたいという高校はどこですか?
片野:盛岡第四高校。昨秋の県大会での借りを返したい。負けたリベンジをしたいです!
田之岡:花巻東高校ですね。岩手全域から有望な選手が集まっている学校を県北地域の僕たちが倒してみたい!
Q. 一番好きな応援歌は何ですか?
片野:「ハイサイおじさん」です!
田之岡:「アフリカンシンフォニー」です!
Q. それでは最後に、野球をする上でモットーにしている、好きな言葉を教えてください!
片野:「一球集中、甲子園でホームラン」!!
田之岡:「用意周到」!
ありがとうございました!
指導者が語る!このチームの強み
■柴田 俊浩部長に質問!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どのようにチームを作り上げてきたのでしょうか?
本校には県北地域の個々に能力の高い選手が集まる傾向にあるため、例年その能力の高さをさらに伸ばすためのトレーニングに一貫して取り組んでいます。夏の大会に向けては選手の個々の能力の高さに頼る部分はもちろんありますが、チームとしての組織力はまだまだこれからといったところです。
そのため、夏に向けては個々の能力の向上を図りながら、組織としての動き、役割を明確にし攻撃面でも守備面でも組織力を生かした戦術が実践できるように練習を積み重ねていきたいと考えております。
Q. それは大きな力になりそうですね!では、このチームの強みを教えてください。
このチームの強みは「30年ぶりの甲子園出場のために、皆が協力し合いましょう」という空気が選手たちのみならず、保護者、OB、地域が一体となってきたことにあると思います。
伝統校ならではの強みですね!ありがとうございました!