Interview

【侍ジャパン18U代表】横浜高等学校 浅間 大基選手

2014.09.03

1年夏から名門・横浜のレギュラーの座を獲得し攻守でチームを引っ張った浅間 大基横浜)に与えられた打順は9番だった。悔しい思いの中、なかなか結果が出せずに苦しんだ。しかし浅間の凄さは、その中で常に前を見ていたことだ。今日の試合で猛打賞と本来の結果を出した浅間のここまでの心境の変化に迫る。

恐怖の9番へ。浅間が復調となる猛打賞!

浅間 大基(横浜)

 9番センター・浅間大基。

 この打順を聞いて驚かされた方は多いのではないか。見方を変えれば、1年夏から名門・横浜のレギュラーの座を獲得し、長打力あり、俊足、堅守と走攻守三拍子揃った浅間が9番に座る凄みのある打線ともいえる。だが本人に聞くと

「慣れない打順ですし、9番を打つことに正直言うと、悔しさはありました」
と語った浅間。

最初は結果を残すことができなかった。関西大学戦では特に当たりがなく、フィリピン戦でも無安打と結果を残すことが出来ず、スリランカ戦ではスタメンから外れた。期待値からすれば、物足りない。

 浅間といえば、右、左に打ち分け、芯で捉えれば、非常に高い弾道を描いてスタンドインさせる打撃が魅力。だが大会に入ってからはなかなかタイミングが取れず、引っかけてボテボテとなるゴロが多かった。
不調の原因は身体の開きが早かったと説明する。

「遅い球になかなかタイミングが合わなかったですし、体の開きが早く、自分のスイングが出来ていないのを感じました」

 浅間はスイングを重ねながら、修正を図った。そして第1打席。1、2回と遅い球にタイミングが合わない中、先制となる適時二塁打。ライナー性で伸びていく鋭い打球。久しぶりに浅間らしい打撃を見せてくれた。さらに第2打席では三塁強襲の安打。これも鋭い打球。第3打席は良い当たりのセンターライナー。これをセンターが落球。出塁。第4打席は鋭い中前安打を放ち、4打数3安打。すべて出塁と本来の活躍を見せてくれた。

浅間は
「今まで1本も出ていなかったので、なんとしてでもチームに貢献したい思いで、今日の試合に臨みました。1打席目で安打が出たので、その調子で行けることができました」

と笑顔で振り返った。そして9番を打つことについて、今の心境を聞くと

「今はやる事はどの打順でも一緒。最初に先制打を打ったことで、その後の6得点につながったので良かったです」
初めてチームに貢献する活躍が出来たことに満足そうな表情を見せた。

 次は決勝リーグ。台湾、韓国と対戦することが予想される。両国とも投手の球速は140キロを超える。そんな相手に対し、どんな打撃を見せていきたいか。

「球速が変わってもタイミングの取り方は変えていないのです。状態は上がってきているので、自分のスイングを貫いて、その調子で行きたいです」

 ようやく調子を上げてきた浅間。やはりこの選手が9番にいるのは相手国にとっても怖いはず。恐怖の9番打者へ。
決勝リーグではその実力を遺憾なく発揮してくれるだろう。

(文・河嶋宗一

【試合レポート】18U日本代表vs中国(2014年9月03日)

第10回 BFA 18Uアジア選手権

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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