リリースポイント(3)~自分のリリースポイント知っていますか?~
リリースポイントでのチェックを復習
全国で高校野球の甲子園予選が開催されています。我が母校は去年準優勝。あと1歩で甲子園初出場の夢が打ち砕かれました。さて今年はどんなドラマが待っているのか?教え子たちがエースとして、主力として活躍しています。頑張れ!!!高校球児!!!
リリースポイントでのチェックを復習
(1)両肩のラインと腕の角度はほぼ一直線(第37回コラム リリースポイント2)
(2)肘は少し伸びるくらい。45°以上曲がらない。
(3)前腕に対して真っ直ぐ。
以上3点が理想のリリースポイントでした。
今回は(2)です。
『肘は少し伸びるくらい。45°以上曲がらない』
肘の伸びですが、これは球速にも非常に関係のあるポイントとなります。通常、リリース時の肘の角度は完全に伸びた状態にはならないものの、ほぼ伸びた状態となります。
データでも出ているのですが、球速と手の長さは非常に重要な関係となります。よく身長が高い投手は球速が速いと言われますが、実は直接的な関係として重要なのは、身長よりも腕の長さの方です。身長が低い選手より高い選手の方が腕の長さは比較的長くなります。
だから身長の高い投手の方が低い投手と比較して球速が速くなる傾向となるのです。
『肘は少し伸びるくらい。45°以上曲がらない』
しかし現時点で考えると、腕の長さを長くしようと思っても不可能なことです。成長期の選手でまだ腕の長さが長くなる可能性がある選手は、食事や睡眠など、成長に関係する事柄もしっかり行わなければなりませんが、成長期の選手であっても現時点を考えると腕を伸ばすことはできませんので、今の腕の長さでどうするのかを考えなければなりません。
同じ身長、同じ腕の長さの選手がボールを投げたとき。リリースするときのボールの位置が、体から近い状態と離れている状態では、離れている時の方が球速は速くなります。
しかし実際のリリースをよく観察すると、肘が曲がり過ぎて、リリースポイントが理想の位置にない選手が多くいます。
これでは自分の身体を最大限使ったリリースにはなりません。このようなリリースになる原因は、前回説明した『(1)両肩のラインと腕の角度はほぼ一直線』にならない選手と同じようなことが考えられます。
・意識の問題(リリースポイントの位置)
・胸が張れていない
これができず、両肩のラインと腕の角度がほぼ一直線にならないと、肘は曲がり過ぎた状態でのリリースになり易くなります。以前のコラムも照らし合わせながら、しっかりと確認して下さい。
では次回は手首の説明をしたいと思います。
【リリースポイントについてのコラムを合わせてチェック!】
■リリースポイント~自分のリリースポイント知っていますか?~
■リリースポイント(2)~自分のリリースポイント知っていますか?~
(文・写真:久保田 正一)