第96回全国高等学校野球選手権鹿児島大会 展望
第96回全国高校野球選手権鹿児島大会の組み合わせ抽選会が6月21日に行われた。今春鹿児島大会と5月のNHK旗を制した鹿屋中央が第1シード、センバツ出場の神村学園が第2シードになり、以下、鹿児島大島、鹿児島城西、樟南、鹿児島玉龍、鹿児島実、れいめいがシードされ、出場77チームの対戦カードが決まった。
今年の鹿児島は鹿屋中央、神村学園が実績、戦力の面で一歩抜けている印象がある。ただ例年に比べると絶対的なエースを擁する投手力の充実したチームが少ない分、攻撃力が勝敗のカギを握る試合が増えそうだ。大会開幕日は7月5日。今年も熱戦がスタートする。ここで大会を4ブロックに分けてそれぞれのブロックの見どころを紹介していく。
Aブロック 鹿屋中央、れいめいなどが集まる
七島拓哉(鹿屋中央)
出水中央対鹿児島工、徳之島対大口、鹿児島川内対加世田と初戦の好カードも目白押し。今春8強の奄美、左打線が特徴的な鶴丸も面白い存在だ。
Bブロック シードの鹿児島城西と樟南は序盤から実力校と当たり苦戦必至か
大谷真平(樟南)
春4強で自信をつけた鹿児島情報、経験豊富な選手がそろう国分中央、好投手を擁する鹿児島水産、粘り強さが持ち味の志布志なども上位進出を虎視眈々と狙う。
Cブロック 春夏連続出場狙う大島と金星狙う鹿児島玉龍
小野浩之介(大島)
選抜大会以降、調子の上がらなかった鹿児島大島はNHK旗で4強入りして、第3シードに入った。重原龍成(3年)、小野浩之介(3年)らを擁する打線は全国でも通用する力を持つ。投手陣も前山優樹(3年)、渡秀太(1年)らが成長したが、春夏連続甲子園のためには肩の故障で選抜大会以降は登板のない左腕・福永翔(3年)の復帰が待たれる。
春に14年ぶりの決勝進出を果たした鹿児島玉龍は粘り強さが身上。内田悠亮(2年)、大山弘聖(3年)の両右腕の継投でリズムを作り、1点差ゲーム、延長戦をことごとくものにして古豪復活ののろしを春に上げた。NHK旗4強の伊集院は好投手・德永翔太(3年)を擁し、実力的にはシード校に引けを取らない。
名門・鹿児島商と昨夏4強の鹿屋工は2回戦の好カード。夏に安定した力を発揮する鹿児島南もチェックしておきたいチームだ。
Dブロック 頭ひとつ抜けた鹿実と神村学園が有力
仲山晃輝(神村学園)
この1年は神村学園、鹿屋中央と強豪チームに惜敗しており、その雪辱を夏にかける。
昨夏からの経験者を豊富に擁する武岡台や、春に鹿児島工と打ち合った種子島、昨夏は初戦で涙をのんだ尚志館などは高いポテンシャルを秘めている。鹿児島甲南、出水などの県立勢がどれだけ意地をみせられるかも着目したい。
■2014年 第96回鹿児島大会組み合わせ表(鹿児島県高野連HP)
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(文=政純 一郎)