リリースポイント(2)~自分のリリースポイント知っていますか?~
理想のリリースポイントは?
小学6年生と5年生の息子たちが所属する少年野球チームのコーチを今年から引き受けています。先日全国大会の予選が開催されたのですが、基本的なフォームを習得できていない選手が多いこと多いこと…。今連載中のリリースポイント。やはりこのリリースポイントがいい投手は球速も速いですね。さ~リリースポイントについてしっかりと学んで頂ければと思います。
前回コラムでは皆さんに、『リリースポイントでストップ』をして頂きました。そのチェックポイントは、
・腕が両肩のラインに対してどの角度で上がっているか?(正面から見て)
・肘の角度はどれくらいか?
・手首の角度は?
そして理想のリリースポイントは、
(1)両肩のラインと腕の角度はほぼ一直線
(2)肘は少し伸びるくらい。45°以上曲がらない。
(3)前腕に対して真っ直ぐ。
以上3点が理想のリリースポイントでした。
それらをもっと詳しく説明していきたいと思います。
『両肩のラインと腕の角度はほぼ一直線』
まずは(1)です。
よく肘が下がっている、という言葉をこのリリースポイントでも耳にします。それはこの『両肩のラインより腕のラインが下がっている』ことを言っているのだと思います。(写真(1))
このような状態になる原因は大きく分けて2つあり、1つは『意識の問題』、もう一つは『胸が張れていない』です。
1つめの『意識の問題』は、そもそもリリースポイントを肘が下がった状態の位置でやろうとしている、ということです。もちろん『無意識』で行っている可能性もあります。
そして2つめの『胸が張れていない』ということは、本来、まだ肘が出てくる状態ではない(胸が張れている)のに、胸が張れていないために肘が先に出てきて、肘が下がってくる、ということです。またこれには意識的に肘を出そうとする選手もいます。
よく『肘を出せ』と言われる選手がいるようです。しかし、このリリースでは肘を出す必要は全くないのです。しっかりと胸が張れており、正しいリリースポイントに手を持っていこうとすれば、自然と正しいリリースポイントにいくのです。
また、サイドスローやオーバースローという、リリースポイントの高さに関しては、あくまでも両肩と腕のラインが一直線ですので、写真(2)(3)のように、リリースポイントの位置が違っても、体に対する腕の位置は同じだということを間違えないようにして下さい。
次回は肘の伸びに関して説明させて頂きます。
(文・写真:久保田 正一)