関東第一高等学校(東京)
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課題は「打撃力」。1日1000スイングで打撃強化
昨年、2年ぶりの東京王者となった関東一。
関東一は昨秋、一瞬負けかけたゲームがあった。
本大会初戦の駒込戦(2013年10月13日)だ。
8回表を終わって2対3の1点ビハインド。関東一は8回裏に途中出場の大川 公輝の2点適時打で逆転に成功し、苦しみながらも初戦突破。苦しい初戦を突破した関東一は勢いに乗り、勝ち進んで、決勝では二松学舎大附戦(2013年11月10日)と対戦。延長の末、サヨナラ勝利を収め、2年ぶりの本大会を制し、明治神宮野球大会へ出場をした。
だが初戦で沖縄尚学(沖縄)(2013年11月16日)に敗戦。この敗戦で関東一・米澤監督が感じたチームの課題とは「打撃力」だった。
「やっぱり個々の打撃力が全国レベルを考えると足りなかったですね」
この冬は1日1000本スイングをノルマに振り込みを行い、練習時間の多くを打撃練習に割いてきた。だが簡単に成果が出ると思っていない。米澤監督は、
「まだまだ実戦が始まって分からない部分がありますし、その冬の成果が出ればいいと思いますが、基本的に守備で戦うチームだと思います」。
関東一が誇る守備のキーマン
今年の関東一はセンターラインを中心に守備力が高い選手が揃う。
強肩で、正確性のあるスローイングが武器の池田 瞳夢、フットワークの良い二塁手・篠田 泰成、広い守備範囲と強肩を誇る遊撃手・五十嵐 雅人、俊足を生かし、外野を走り回る熊井 智啓が投手陣を支えた。
>p> 投手陣は、右腕の羽毛田 晶啓と新2年左腕の阿部 武士だ。特に阿部は防御率0.30と抜群の安定感を見せ、優勝に貢献した1人といっていいだろう。米澤監督は、
「個々の調子、相手に応じて誰を投げさせるかというのを決めて、その試合では1人で投げ切ることもあるし、継投、または3人目の田邊 廉を投げさせることも考えています」と語る。
特に期待されているのは昨秋、背番号1を背負った羽毛田。
羽毛田はマメがつぶれ、本来の投球が出来なかった投手。米澤監督は「良い時は本当に凄い投球を見せる投手なんですよ」と語る投手だ。
羽毛田は股関節の柔軟性を高めるためのトレーニングを行い、歩幅を広げることに成功した。また今はマメもつぶれることなく、順調に調整を進めることができている。
「羽毛田に関しては秋では自分と戦うのが精一杯でした。ずっとマメをつぶしていて、ずっと状態が上がらなかったですよね。今はそういうことはなく、調子も上がっているので、相手と戦えるかなと思います」
投手陣の仕上がりに自信をのぞかせていた。
求めるのは見えない強さ
また、ベスト4入りしたチームと比較して、今年のチームは守備力が良いと評価する。
「まだ打撃面が追いつけていないのはありますが、正捕手の池田は出場した時の捕手よりは良いと思っています。あの時は投手の中村 祐太(現・広島と東洋カープ)がとても良い状態として入れましたので、比べると難しいですけど、総合力、守備力は負けていないと思っています」
関東一が求めているのは「見えない強さ」だ。
「見えない強さというのは僕たちが求めているところで、見ていてそういう感じがしませんか? 派手さはないけど、なぜか勝ち上がっているチーム。そういう部分ではあの時のチームと遜色ない。見えない強さを出すには自分たちができることと準備出来るものをしっかりとやること。今年のチームはそれが出来る」
と米澤監督はチームとして守るべきことをしっかりとやれるチームと評価する。
さらに駒込戦で8回裏から試合をひっくり返した粘り強さもある。米澤監督が求める「見えない強さ」を実現出来ているチームだ。
関東一の初戦の相手は美里工(沖縄)。また、同じブロックには明徳義塾(高知)、智弁学園(奈良)、佐野日大(栃木)、智弁学園(奈良)など全国レベルのチームが揃う。状況は智弁学園、横浜(神奈川)を破り、ベスト4入りした2012年とそっくりだ。米澤監督が言う「やるべきことをやる」ことが重要になってくるだろう。今大会も、12年と同様、前評判を覆すような野球を見せていきたい。
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(文・写真 河嶋 宗一)
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