三島vs新居浜高専
手負いの投手陣を打線が援護し、三島が混戦制す!
三島先発・石川雅大(1年)
夏のベンチ入りメンバーであった2年生右腕2名をけが、不調で欠くなど、手負いの投手陣で秋の初戦を迎えることになった愛媛三島。
この日先発マウンドに立ったのは「期待をかけて」宮崎修一監督に送り出された1年生右腕、公式戦初登板となる石川雅大である。
ストレートの力はあるものの経験不足は明らか。
そんな石川を援護すべく愛媛三島打線は奮起した。「相手もミスがあったので結果的には5対7にはなったが、実力的には差があった」と、地区別新人大会から新たに指揮を執る新居浜高専・岩崎拓巳学生監督(3年)も振り返ったように、「8月に追い込んだ練習をしてきた」と指揮官も評価した取り組みは、旧チームから3名のレギュラーが残る中、夏の背番号「20」から3番中堅手にのし上がった星川慶(2年)を筆頭に3番先発全員の15安打7得点になって結実。3失策と課題も見えた中、混戦を制したのはチームの統一意識あってこそであった。
ただ、敗れた新居浜高専にも10安打5得点と見るべきものがあった。
特に目に付いたのは4番・河野雄輝一塁手(1年・右投左打・新居浜ボーイズ出身)である。
守備・走塁面でははまだ未熟な点が散見されるが、180センチ80キロ台のサイズから繰り出す力強いスイングは大きな魅力。
「練習試合では対戦相手から「投手としても素材としていい」といって頂いてくれる。ようやく体が絞れてきたので、今後は体力を付けていってほしい」間淵通昭部長の願いが本人に届けば、一年後には県内注目選手の域に達する可能性が高い。
(文=寺下友徳)