Column

第95回全国高等学校野球選手権新潟県大会 準々決勝展望

2013.07.21

[pc]
第95回全国高等学校野球選手権新潟県大会 準々決勝展望 | 高校野球ドットコム
[/pc]

第95回全国高等学校野球選手権新潟大会準々決勝 展望

 第95回全国高校野球選手権新潟大会は、19日に4回戦8試合を行われ、ベスト8が決定した。戦前の予想通りシードを守って実力を発揮したチーム、ノーシードからシード校を破って快進撃を続けるチームなど各ブロック激戦を勝ち抜いてきた8チームが、21日から行われる準々決勝で激突する。ここでは、8チームのこれまでの戦いと、準々決勝の展望を紹介しよう。

準々決勝第一試合 村上桜ヶ丘vs新潟明訓

第95回全国高等学校野球選手権新潟県大会 準々決勝展望 | 高校野球ドットコム

椎野(村上桜ヶ丘)

  Aブロックを勝ち抜いてきた第1シードの村上桜ヶ丘新潟明訓が激突。
春優勝の村上桜ヶ丘は、投手陣が強力。プロ注目のエース・椎野(三年)は、初登板となる4回戦新発田農戦で7回3安打無失点の好投。打線の主軸も務める長谷川(三年)、スリークォーター気味のフォームから小気味良いピッチングを見せる星野(三年)らで形成される投手陣は盤石だ。打線も長谷川、野沢(三年)、河内(三年)のクリーンナップはもちろん、下位打線にも勝負強い主将の松内(三年)らが控え、抜け目がない。

 対する新潟明訓は3試合で39安打を放ってきた強力打線が魅力。昨年からのレギュラーで主将の竹内(三年)は今大会で先頭打者本塁打を放つなど核弾頭としてチームをけん引。四番の高田も2本塁打を記録し、しかも1本はランニング本塁打という機動力も活かせるのが強みだ。投手陣は二年のWエース漆原、村山に加え、三年の左腕・斎藤が台頭。四回戦、高田農戦ではリリーフした村山が失点し、若干の不安を残したものの、三枚の投手陣でカバーし合うだろう。椎野vs新潟明訓打線に注目が集まるが、お互い打線のつながりのあるチームなので、両チーム投手陣の出来が勝負の鍵を握りそうだ。

準々決勝第二試合 新潟工業vs新発田

 Bブロックは、春8強の新潟工業とノーシードから勝ち上がってきた新発田が激突。新潟工は三番に座る主将・白井(三年)を中心に強力打線が自慢のチーム。大技、小技を織り交ぜ、相手投手に一気に襲い掛かる。投手陣は増子(三年)が主戦。ここまでの戦いでは、ヒットや四球でランナーを出しながらも、粘り強い投球で打線の援護を待ち、勝ち上がってきた。4回戦の五泉戦では10安打を浴びながら十二回完投するなどスタミナも十分だ。対する新発田は、エース・山田(三年)の力投が光る。糸魚川の石川とともに、今年の県内No.1左腕と称される山田は、ここまで27イニング無失点。4回戦の県央工戦では、強力打線を封じ、わずか2安打完封。第4シードを破る立役者になった。春は故障で悔しい思いをしただけに、完全復調といっても過言ではない活躍を見せている。山田新潟工打線がどのような試合展開になるのか、楽しみだ。


準々決勝第三試合 日本文理vs中越  

第95回全国高等学校野球選手権新潟県大会 準々決勝展望 | 高校野球ドットコム

飯塚(日本文理)

 Cブロックはシード校が順調に勝ち進み、屈指の好カードが実現した。
日本文理は下級生が主体のチーム。スーパールーキー・星(一年)、エースで打線の主軸も務める飯塚(二年)、飯塚とエースの座を争う左腕・小太刀(二年)らがチームをけん引している。特に一番・星、三番・飯塚らで構成される上位打線は破壊力抜群だ。唯一の懸念材料は投手陣の四死球くらいか。

対する中越はここまで接戦をものにし、勝ち上がってきたチーム。4回戦の十日町戦では終盤の六〜八回で鮮やかに逆転するなど、甲子園県内最多出場(8回)を誇る伝統校らしい戦いを見せている。主戦の星(二年)を中心に文理打線をどう抑え、そしてゲーム終盤どのような「仕掛け」を行うのか。有力校同士の見応えのある戦いを期待したい。

準々決勝第四試合 巻vs新発田中央 

 Dブロックもシード校が順当に勝ち進んできた。は昨夏日本文理を破ったエース・佐藤(三年)が今年も健在。二回戦の北越戦では165球完投、続く長岡商戦でも延長13回を一人で投げ抜いた。四回戦は四イニングのみだったが、ストレート中心の力投派なだけに、疲労の度合いが気になる。
一方春準優勝の新発田中央はエース・渡辺圭が2回戦、3回戦合わせて13イニングで被安打2という抜群の安定感。四死球も少なく、内野ゴロをを打たせて取るピッチングが魅力だ。両エースの投げ合いを期待せずに入られない好カードとなった。

(文=編集部)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.05.18

【岩手】一関二、盛岡誠桜などが初戦を突破<春季大会>

2024.05.18

【関東】昌平・山根が2発5打点、東海大相模・4番金本が2ランなどで初戦を快勝、東海大菅生は山梨学院を完封<春季地区大会>

2024.05.18

【長崎】長崎西、島原中央などが初戦を突破<NHK杯地区予選>

2024.05.18

【春季関東大会】白鷗大足利・昆野が最速152キロを計測!前橋商の剛腕・清水はまさかの5失点…。チームもコールド負け!

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?