鹿児島城西vs種子島
流れ引き寄せた2人の2年生・鹿児島城西
県立球場の開幕ゲームは8回まで劣勢を強いられた鹿児島城西が、赤塚慶樹と山元学、2人の2年生の活躍で、劇的な逆転勝利を挙げた。
序盤は種子島が主導権を握り、エース遠藤寿俊（3年）の好投と、積極的な攻めで2－0とリードして終盤を迎えた。
左腕・赤塚がリリーフのマウンドに上がったのは、7回表一死一三塁。これ以上失点すれば勝機はいよいよ厳しくなる絶体絶命の場面だった。
直球は、指がうまくボールにかからず、本調子ではなかったが、スライダーを軸にして投球を組み立て、3球三振とファールフライでピンチをしのいだ。8、9回も先頭打者を出しながら、粘り強く後続を抑え、相手の流れを断ち切った。
打線の流れを引き寄せたのが山元だ。
2点差を追いかける8回無死一塁。内角低めの難しいボールだったが、二塁手のグラブをはじく、ライト前ヒットで、一三塁と大きく好機を広げる。俊足を生かした盗塁が相手のミスを誘い、反撃の狼煙となる1点が入ると、ようやくスイッチの入った味方打線が連打を浴びせて試合をひっくり返した。
7回までは、種子島のエース遠藤の好投に自分たちの打撃を見失っていたが、山元の値千金の一振りが勝利への流れ手繰り寄せた
(文=政 純一郎)
