B２タイプ投手編
B2タイプの選手は、あらゆる動作を無意識のうちに掌やかかと、かつその外側でバランスをとっています。また、股関節と肩を対角線上に扱うのが特徴であり、A1タイプと同じくクロスタイプに当てはまります。
プロ選手でいうと田中将大投手、澤村拓一投手などがこのタイプです。
今回も、それぞれの重要な局面ごとにポイントを整理してみましょう。
構え～テークバック
[pc]
[/pc]
[mobile]
※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。
[/mobile]
ふところに余裕を持たせた状態で足を上げ、肩越しにキャッチャーを見るようにする。ボールとグラブは体の後ろサイドで割り、両腕は体の近くで収まるようにテークバックする。
接地～体重移動
[pc]
[/pc]
[mobile]
※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。
[/mobile]
テークバックから胴体を水平にねじり、体の後ろサイドの軸を一気に前へプッシュするように押し出す。このとき、着地が他タイプより遅く、軸足が回らずに並進運動をする。
リリース
[pc]
[/pc]
[mobile]
※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。
[/mobile]
後ろ足の股関節を内側へ回転させながら、足で地面を踏むようなイメージで投げる。左の(右投げの場合)かかととお尻を近づけ、腕が遅れて出てくるようにしてリリースする。
[page_break:フォロースルー]フォロースルー
[pc]
[/pc]
[mobile]
※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。
[/mobile]
投げた手の肩と逆側の股関節を引き寄せ合う意識でフォロースルー。結果、球持ちのいいフォームになる。最終的に右足の蹴りが強く出て、それに合わせて上体が伸び上がるようになる。
[page_break:B1タイプのお手本、田中将大選手（東北楽天ゴールデンイーグルス）]B2タイプのお手本、田中将大選手（東北楽天ゴールデンイーグルス）から学べ！
[pc]
[/pc]
力強いクロスからキレのいい球を投げ込んでいる…B2タイプといえば田中将大投手でしょう。
考え方としては同じクロスタイプのA1にも似ていますが、もちろん違っている点もあります。まず、グラブとボールの割れは軸足の股関節の上(後ろ側)で行います。その後の左足の着地は他のタイプより遅く、着地後も腕が遅れて出てくるのが特徴だといえるでしょう。自分の体を下げるような意識でひじを出し、左手はグラブを抱え込む形になります。ほんの一瞬だけ胸の張りをつくり、リリースでは太ももと上体をぶつけるようにして投げていきます。澤村投手にしてもそうですが、A1タイプのダルビッシュ投手よりも「力投型」に見えるのがB2タイプだと言えるでしょう。
このタイプはいわゆる“球持ちがいい”という方に分類されます。逆にいうと、投げ急いだり、クイックモーションで早く投げようとしすぎたりするとバランスが崩れてきます。そのあたりも意識しながら試合で投球するといいかもしれません。
