Column

明徳義塾高等学校 【四国代表】

2010.11.12

明徳義塾高等学校四国・高知4年ぶり5回目一覧へ戻る

チーム紹介

  • 四国大会のチーム打率は3割7分8厘だが県大会を通じ計8試合で本塁打は0。四国大会では4試合42安打のうち長打は2塁打のみの11本。2番・今里から5番・杉原までが今夏甲子園スタメン経験を持つなど実戦経験は豊富だが、かつて全国を震撼させた「剛打」のイメージはない。ただし、その一方で、4試合計犠打24、四死球29の数字が示すように、試合運びの旨さには一日の長がみられた。特に、寒川戦で試合の流れを引き寄せた北川のホームスチールは、相手の急所を瞬時に突く「馬淵野球」の真骨頂を体現するビッグプレーだった。
  • 1年秋から4番を張り、ドラフト候補の呼び声も高い北川は、当然ながら四国大会で徹底マークにあうことに。それでも決勝戦で4四球、大会通算8四死球、打率4割とキャプテンとしての役割は果たした北川だが、打点0の屈辱に終わったことで今大会に期すものは大きいはずだ。
  • ただしその一方で四国大会では、北川の前後を打つ先田が5打点、杉原も3打点。そして9番の中平が県大会からの好調を維持し、チームトップの8打点をあげ、四国大会では切り込み隊長に座った伊與田と共に計算できる戦力となったことは今後に向けても頼もしい材料である。
  • 四国大会中の盗塁は北川の1個のみ。伊與田、山口と俊足選手はいるだけに、四国大会ほど結果を求められない今大会では、チーム一丸となり積極的な走塁を徹底したい。
  • 失策は4試合で5個だが、そのうち4個は準決勝の新田戦でのもの。普段のグラウンドとは勝手が違う人工芝の神宮球場では、明徳伝統の攻撃的守備で負の連鎖を未然に防ぎたいところ。
  • 「やる以上はがんばるが、現時点では全国で勝てる力はない」と四国大会優勝直後の馬淵監督は神宮大会への自信は控え目。が、その一方で「バントとかが決まればわからんけど」と、四国大会同様に今大会を粘り強く闘う決意は強く持っている模様である。
  • 4年連続ベスト4以上と、四国勢が強みを発揮している神宮大会。四国勢としては2006年・第37回大会の高知(高知県)以来4年ぶり、明徳義塾としては初出場初優勝を果たした1981年・第12回大会以来の頂点をもし極めたとしても、十分うなずける「理にかなった野球」を手中に、彼らは神宮の杜にやってくることになる。

投手紹介

  • 秋は全ての試合でエースナンバーを背負う2年生左腕の尾松が先発完投。高知県大会では2・19、四国大会では2・25の防御率と最速135キロの直球はやや物足りないデータだが、甲子園ではサイドハンドだった腕をスリークォーター気味としたことで、四国大会で「2回戦から準決勝までの1週間でマスターした」カットボールやスライダーなど変化球の切れ味は確実に増した。四国大会決勝では香川西を9回2死まで無失点押さえ込む8奪三振6安打完投勝利をマークしており、神宮大会へ向け調子は上昇機運である。
  • 四国大会では長身右腕の森田がベンチ入りしていたが、その他にも高知県大会でベンチ入りしていた1年生サイドハンドの福永智之、青柳昌樹など多彩な投手陣が尾松の後には控える。よって、神宮大会では彼ら以外の投手がベンチ入りする可能性も十分考えられそうだ。

公式戦8勝1敗

  勝ち上がり   相手
高知県大会 1回戦 7-1 宿毛工
2回戦 7-0 高知農
準々決勝 9-0 須崎工
準決勝 9-5 高知商
決勝 1-6 高知
四国大会 1回戦 8-1 松山商
準々決勝 6-5 香川寒川
準決勝 9-2 新田
決勝 15-1 香川西

四国大会での登録選手

背番号   名前 学年 身長 体重
1   尾松 義生 2 175 70
2   杉原 賢吾 1 165 75
3   三場 大樹 2 170 70
4   梅田 翼 2 165 63
5   先田 弦貴 2 170 64
6   今里 征馬 1 170 65
7 北川 倫太郎 2 185 82
8   山口 礼門 2 165 65
9   中平 亜斗務 2 175 65
10   大西 輝幸 1 170 75
11   伊與田 一起 1 164 72
12   吉本 悟 2 176 72
13   松村 智樹 1 168 66
14   森田 駿 2 193 80
15   福原 丸人 2 165 57
16   福田 和弘 2 178 75
17   萩尾 健光 2 171 88
18   大崎 一也 2 172 65
19   川合 等 2 168 63
20   合田 悟 1 167 56
記録員 赤瀬 将矢
監督 馬淵 史郎
部長 飯野 勝

決勝でのオーダー

ポジション 名前
伊與田 一起
今里 征馬
先田 弦貴
北川 倫太郎
杉原 賢吾
大西 輝幸
山口 礼門
尾松 義生
中平 亜斗務

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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