2010年10月24日 レクザムスタジアム

明徳義塾vs寒川

2010年秋の大会 第63回四国地区高校野球大会 準々決勝
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さすらいの四国探題 寺下友徳

力投を続ける尾松義生(明徳義塾2年)

「8秒」の隙間に挟んだ奇策。明徳義塾、寒川を下す!

「後半の粘りは俺が教えた中で一番」。試合後のミーティングにて高松商→日本体育大で現役時代を過ごした後、三本松坂出商高松商香川中央、そして寒川と30年以上にわたる高校監督生活を務める宮武学監督にそういわしめたことが物語るように、構図としては寒川が善戦健闘した印象が強いゲーム。

しかし、それでも最後に「我等は進む、まことの道を」と勝利の凱歌を上げたのは明徳義塾の側であった。

この試合における勝敗のポイントは1対1の同点で迎えた6回裏。明徳義塾の攻撃において馬淵史郎監督が仕掛けた「奇策」である。

先頭打者として死球で出塁した4番・北川倫太郎(2年)を進め、6番・中平亜斗務(2年)が打席に立っての2死3塁の場面。「投手の癖をしっかり見て」3球目からスタートを切る動きをしていた北川は、次のボールで相手先発の五十嵐友樹(2年)が投球動作に入るや脱兎のごとくホームへ向かってダッシュ。

「投手が動き始めて7秒あれば決まる可能性があるのでサインを出した」指揮官のサイン対し、忠実な動きを見せた北川は、8秒後には暴投となりネット裏に直接達したボールをよそにホームへ滑り込んでいた。

第2試合の途中から降り始めた雨が激しさを増し不確定要素が多い中での勝ち越し点。そして終わってみれば最後に効いたのもこのホームスチール。「だから北川が走った瞬間、中平にも『打つな!』と叫んだんよ」といつもの伊予弁で一連の説明を締めた馬淵監督は最後にこうつぶやいた。

「だから無駄みたいな練習もやらんといけないんよ」。

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