試合レポート

向陽vs那賀

2009.05.08

2009年05月09日 紀三井寺球場

向陽vs那賀

2009年春の大会 和歌山県春季県大会 3回戦

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向陽ナイン

ルーキーの活躍で、向陽が夏のシード権獲得に前進!

ともにクリンナップを打つキャッチャーが、キャプテンを務めるチーム同士の対決となった試合は、序盤3回まで那賀が、主導権を握ります。

1回、向陽の先発3年生サウスポー北畑の立ち上がりを攻め、那賀の1番海部がセンター前ヒットで出塁し、2番小石の送りバントと3番山本の四球で1アウト1・2塁。ここで4番キャプテン麻生が、ライト前にタイムリーを放ち、那賀がまず1点を先制します。

向陽も2回、那賀の先発・右サイドスロー井端から、四球と送りバント・ファーストゴロで2アウト3塁のチャンスを作り、7番山本のレフト前タイムリーで1 – 1の同点に追いつきますが、3回1アウトから那賀は、2番小石のショート内野安打、3番山本のレフト前ヒット、4番キャプテン麻生の2打席連続となる左中間への2点タイムリー2ベースで、3 – 1とリードを広げます。

 

昨夏の和歌山県大会で2年生ながらベスト16入りに貢献した那賀の3年生エース井端が、2点のリードをもらい、尻上がりに調子を上げていくかと思われましたが、4回の先頭バッター4番の荒武に死球を与えたところからリズムを崩し、送りバントとファーストゴロで2アウトランナー3塁からパスボール。

向陽は、ノーヒットで3 – 2と1点差に詰め寄ります。「今年のチームは、3点取られても5点以上取れる打線なので、必ず逆転できると信じ慌てませんでした」というキャプテン後藤の言葉通り、ここから向陽の反撃が始まります。 

那賀ナイン

 続く5回、内野のエラーとサード前のバントヒット・盗塁で作った1アウト2・3塁のチャンスで、3番キャプテン後藤が、センター前に同点タイムリー。そして5番上野山が、レフトに犠牲フライを打ち上げて、ついに向陽が4 – 3と逆転に成功します。
さらに6回には、この試合3本目のヒットとなるセカンド内野安打で出た7番山本を送りバントで2塁に進め、9番の1年・津村が右中間にタイムリー2ベース。そして7回にも、3番キャプテン後藤のレフト前ヒットとパスボールでランナー2塁とし、4番の荒武がライト前タイムリー。向陽が、4回から4イニングス連続で得点をあげます。

 また守っても、5回から2番手としてマウンドに上がった右オーバースロー東山が、重いストレートを活かしたピッチングで、那賀打線をヒット2本・三振2・四球1の無失点に抑える好リリーフ。
県大会初登板で1年生とは思えない落ち着いたマウンドさばきを見せた東山が、リリーフした5イニングスを、一人で投げきって試合終了。ヒット9本・四死球3・犠打7・パスボール2・エラー2で、那賀の3年生エース井端を攻略した向陽が、6 – 3で那賀を下し、ベスト8進出を決めました。

【 向陽・石谷 俊文監督の話 】

今年は打のチームで、投手陣が3点以内に抑えて、打線が5点以上取る。2番手の1年生ピッチャー東山は、2日前にベンチ入りメンバーに入れたので、好投するとは思っていなかった。ピンチになったら3番手のリリーフとして登板させようと、右肩を故障し復調してきた2年生ピッチャー藤田をブルペンで準備していました。ノーエラーで守りも良かったし、バントもミスなくしっかり送ることができたので、勝つことができました。また、1年生でただ一人のスタメン津村も、良くやっていました。ピッチャー東山とともに、これから1年生ルーキーの活躍が楽しみです。

【 向陽・キャプテン.後藤捕手の話 】

先発した北畑は、本来もっとコントロールが良いピッチャーですが、今日はボール高かったです。1年生の2番手ピッチャ-東山は、ベンチ入りメンバーになって、まだ2日しか立っていなかったので、今日初めてボールを受けました。度胸もいいので、これから上手くリードしていきます。

(文=田村正浩)


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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