第10回 工藤明の執念2011年10月11日
夏の日
能代商・工藤明監督
25年ぶり2度目の選手権出場となった2010年の夏。能代商はその大会で17度目の夏出場となった南日本の王者・鹿児島実に挑戦した。しかし、2年生エースの保坂 祐樹が早々に捕まると、田村清司、畠山 慎平と継投しながら合計23安打を浴び15失点。打線も3安打無得点に抑え込まれ、文字通りの完敗を喫したのである。
「とにかく悔しかったです。そこで新チーム発足後に、すべての目標をただの一点に絞りました。『鹿児島実を倒すこと』。それ以上でも以下でもない。本当にこの一点のみですね」
ただひたすら「鹿実」の名前を意識し、チームとしての統一スローガンをナインに植えつけていった工藤監督。「あの悔しさを忘れないために」と、練習場には鹿児島実戦のイニングスコアを、そっくりそのまま表示しナインを鼓舞し続けてきた。

- 加来 慶祐
- 生年月日:1976年4月2日
- 出身地:大分県竹田市
- ■ 東京で雑誌編集者、広告営業などを経験した後、2005年にフリーライターとして独立。2006年に拠点を九州へと移す。その後は沖縄を含めた九州全域、西日本エリアで野球を中心としたスポーツ取材を行なっている。
- ■ ウェブでは『高校野球ドットコム』に九州・沖縄を中心に寄稿。書籍では、『週刊ベースボール』、『ソフトボールマガジン』(ベースボールマガジン社)、『アマチュア野球』、『輝け甲子園の星』(日刊スポーツ出版社)、『野球小僧』(白夜書房)、『ホームラン』(廣済堂あかつき)などに寄稿。
- ■ 繊細で無限の戦略性を持つ野球。その中に呑み込まれていった人々が織り成す試合の機微を、つぶさに観察している。
- ■ weblog:『ロチオスタジアム』






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