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第39回 正しくインナーマッスルを鍛える2012年02月29日

こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

前回は肩や肘が痛くなったときにまずチェックしたいこととして、下半身の柔軟性や投球フォーム、肩関節の可動域(関節の動く範囲)などをお話しました。今回は肩関節そのものに着目し、関節を支える小さな筋肉群(いわゆるインナーマッスル、英語ではローテーターカフ)について、どのような役割を持っているのかといったことや、正しいトレーニング方法についてご紹介したいと思います。

肩の「インナーマッスル」とは大きな筋肉と比較して、一つ一つの筋肉が小さいことからこの呼び名が定着していますが、本来は俗称です。日本語で腱板(けんばん)といい、肩の関節付近に付着し、関節そのものの安定性を高める役割があります。構成している筋肉は棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょっかきん)、小円筋(しょうえんきん)、肩甲下筋(けんこうかきん)の4つで、棘上筋は肩甲骨の上方に、棘下筋、小円筋は肩甲骨の後面に、肩甲下筋は肩甲骨の前面にそれぞれついています(図1、図2)。棘上筋は肩をあげるときにまず働く筋肉であり、腕をしならせるときには棘下筋、小円筋が、腕を振り下ろすときには肩甲下筋の働きが関係しています。

図1:赤線は大筋群のひとつ、三角筋の走行を示す

インナーマッスルを構成する4つの筋肉のおよその割合は、

肩甲下筋(4):棘下筋(3):棘上筋(2):小円筋(1)

といわれています。これらの筋肉がしっかり働くことで肩関節の安定性が保たれます。これらがうまく機能しないと、肩関節の中が不安定な状態になり、その状態が長く続くと肩関節の障害が発生しやすくなると考えられているため、これらのインナーマッスルをトレーニングすることは肩の障害予防にとって必要不可欠なものなのです。

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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