第442回 小諸商業高等学校(長野)「フルスイングで狙うは初の甲子園!」2017年07月07日

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【目次】(ページ下部のフォトギャラリーもチェック!)
[1]小諸商業の強打線が生まれた理由
[2]バットを振れることが選手にとっての価値となる
[3]力のあるチームに勝つためにはスイングで重圧をかけろ


 甲子園優勝投手・平沼 翔太(敦賀気比)が言った。
「ちょっと甘いところにいったら、全部(スタンドに)持ってかれそうでした」

 2017年、北海道日本ハムに入団1年目の平沼が、高校時代に北信越大会で対戦した小諸商との対戦後、そう語った言葉が印象的だった。

 試合は、9対2で敦賀気比が勝利したが、点差以上に、マウンド上の平沼の疲労は大きかった。それだけ、小諸商のバッティングは、全国区のピッチャーにも恐怖感を与えていた。
 それは、相手の外野手の守備位置を見てもわかる。県大会でも、私立強豪校の外野手がフェンスいっぱいまで下がっていく。

竹峰 慎二監督(小諸商)

 今年就任7年目の小諸商・竹峰慎二監督は言う。
「とくに中学時代に大きな活躍をしてきたわけでもない地元の選手ばかりの県立校に、相手高校さんが、私たちのバッティングを警戒したシフトを敷いてくるんです。うちの打線をそんなふうに、警戒してくれているんだと、最初のうちは驚きもありました」

 竹峰監督は、就任1年目の2011年夏に、小諸商47年ぶりの県大会ベスト4へと導いた。翌年以降は、中々勝ちきれない時期が続いたが、小諸商らしさを模索する中で、今の強打線が生み出されていった。

 きっかけは、コーチの矢嶋光幸氏の存在だった。同校野球部OBでもあり、土日の練習試合では、下級生を中心としたBチーム戦で采配を揮っている。
ある日の練習試合でのこと。竹峰監督が学校の仕事のため、この日は矢嶋コーチがAチームの指揮を執っていた。試合途中に竹峰監督がグラウンドへ到着すると、選手たちがいつも以上に盛り上がっている声が聞こえてきた。

「なんだか楽しそうだなって思って、少し離れたところで試合を見ていたら、みんな生き生きと野球をやっているんですよね。選手の本来の力というのは、こういう時に発揮できるんだなと思いました。試合後に、選手に聞いたら、『矢嶋コーチのほうが楽しいです』って言われたんです。その時に気付きました。そうか、細かいことを教えるよりも、『大きく育てる』ほうが、うちのチームに合っているなって」

 もっとシンプルにして、考えてみよう。この発想が、小諸商野球部にピタリとはまった。

【次のページ】 バットを振れることが選手にとっての価値となる

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プロフィール

安田未由
編集長 安田 未由(Myu Yasuda)
  • ■ 編集部の媒体プロデュース統括として、企画などを取りまとめる。
  • ■ <書籍>主な寄稿・出版物
  • 野球ノートに書いた甲子園 シリーズ全5巻(2013年~2017年/KKベストセラーズ)
    ・スポーツ感動物語 アスリートの原点「遅咲きのヒーロー」(2016年/小学館)
    ・甲子園だけが高校野球ではない 1&2巻(2010年~/監修・岩崎夏海/廣済堂あかつき出版社)
    ・ただ栄冠のためでなく(2011年/共著/日刊スポーツ出版社)
    ・「高校野球は空の色」「高校野球が教えてくれたこと」など大学時代に3冊出版
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