第402回 上宮太子高等学校(大阪)「秋の大阪を制した上宮太子!夏も頂点を目指す」【前編】2016年12月12日

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【目次】(ページ下部のフォトギャラリーもチェック!)
[1]エースの負傷で始まり、本塁打無しで優勝を飾る
[2]府内23連勝中の履正社を破って何を得たのか?

 上宮太子のキャプテンを務める中山 泰斗(2年)はボーイズでは控え選手、今でこそ注目を集めるエース・森田 輝(2年)も中学時代を知る関係者は「これが本当に生野シニアの森田か」と驚きを隠せない。

「入った時点では1年ぐらい遅れてる。それで勝とうと思ったらどうしたらいいか」
この秋、17年ぶりに大阪を制した上宮太子だが意外にも推薦枠が無い。入学してくるのは上宮太子でやりたいという意志を持った一般の選手のみ。専用グラウンドはあるが上宮と併用のため曜日によっては使用出来ず、ナイター照明もあるにはあるが、その明るさは実戦的な練習を行うには危険が伴う。指導に当たるのは日野監督と鶴田充功部長の2人だけ。

 強豪私学の一角、というイメージが強いが、その環境は実は公立高校とさほど変わらない。そのため入学時点での差を埋めるべく、練習は元旦を除く364日行われている。太く重い縄を波打つように振る動きとランニングを組み合わせたサーキットトレーニングなどで追い込み、投手陣は連日100球以上の投げ込みをこなす。昔ながらの練習で鍛え上げた選手と共に日野監督は指揮を執って6年目の秋、ついに大阪の頂点に立った。

エースの負傷で始まり、本塁打無しで優勝を飾る

投手・丸岡 竜一(上宮太子高等学校)

「森田がしっかりすれば負けない自信がありました」
折出 智勇(2年)、川崎 宗良(2年)ら打線の軸となれる選手が旧チームから残り、何より安定感あるエースの森田の存在に、日野監督は戦える手応えを感じていた。しかし、秋季大会が目前に迫った8月、大きなアクシデントに見舞われた。練習中、スクイズを試みた森田が右手中指を負傷。幸い骨に異常は無かったものの、血がたまった患部からは3日間血が止まらず、エース抜きでの戦いを余儀なくされた。

「あ、終わったなと思いました」
日野監督でさえそう思ったチームを救ったのが丸岡 竜一(2年)。武器とする2種類のスライダーはブレーキがよく効いており、変化量も大きい。来年の夏を見据え森田に次ぐ2番手投手の育成は課題だっただけに、夏の練習試合では多くの試合で先発マウンドを任されていた。公式戦登板はもちろん、ベンチ入りもこの秋が初めてだったが、1回戦の常翔学園戦で7回コールドながら完投勝利。普段練習している上宮太子グラウンドで行われた一戦に「このグラウンドでやってたんで、いつも通り投げることが出来ました」と公式戦デビューを振り返っていた。

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プロフィール

小中 翔太
小中 翔太
  • 1988年大阪府生まれ、京都府宮津市育ち。大学野球連盟の学生委員や独立リーグのインターン、女子プロ野球の記録員を経験。主なWebの寄稿は高校野球ドットコム。また、野球専門誌「Baseball Times」にて阪神タイガースを担当し、スポーツナビやYahoo!ニュースにも寄稿する。大阪、京都を中心に関西の球場に出没中。
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