東高西低?!北海道・東北が躍進! 現在の高校野球の勢力地図は?
■北海道、東北が躍進! 現在の高校野球の勢力地図は東高西低!
田中 将大(駒大苫小牧時代)
高校野球は長らく西日本優位の時代が続いていたが、現在はその状況も随分と変化してきた。夏の甲子園が初戦で東西対決を採用していた05年にならい、東日本(北海道、東北、関東、東京、東海、北信越の新潟、長野、富山)と西日本(北信越の石川、福井と近畿、中国、四国、九州)の2015年までの過去10年間の成績を調べてみると、東日本が260勝239敗で勝率.521。
一方、西日本は226勝247敗と負け越している。その要因となっているのが、雪国地域の代表校が実力を付けてきたことにある。05年、06年は南北海道代表の駒大苫小牧が夏の甲子園で連覇を達成。それまで最北の優勝地は作新学院の栃木県だったが深紅の大優勝旗は一気に津軽海峡を渡った。
東北地区も負けていない。青森の八戸学院光星は11年、12年と2年連続で準優勝(当時は光星学院)。宮城の仙台育英も昨年は準優勝と、東北勢による全国制覇まであと一歩に迫った。東北地区全体で見ても、13年は初めて5校が初戦を突破。翌14年も2年連続で5校が勝利を挙げている。
ここ10年間のデータでも東北地区は夏の大会で70勝60敗。勝率.538は東京、近畿に続いて3番目。強豪校がひしめく関東や九州を上回った。また、ここ5年では44勝30敗、勝率.595とさらに成績は向上し、近畿(.541)をも凌駕している。北信越も14年に夏の大会史上初となる全5校が初戦突破。さらに日本文理(新潟)と敦賀気比(福井)が4強まで勝ち上がるなど、この一大会だけで13勝を挙げる旋風を起こしている。
一方で低迷しているのが中国、四国地区。ともに勝率は3割台に落ち込んでいるが、今春のセンバツ大会では高松商(香川)が準優勝し、復活へののろしを上げていることもあり、今夏の代表校には奮起を期待したい。
◆ここ10年の地区別・勝敗
北海道 9勝20敗 .310
東北 70勝60敗 .538
関東 80勝71敗 .530
東京 38勝18敗 .679
北信越 45勝50敗 .474
東海 39勝40敗 .494
近畿 73勝59敗 .550
中国 26勝50敗 .342
四国 24勝40敗 .375
九州 82勝78敗 .513
(文・大平 明)
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