Column

3年生座談会 県立大宮東高等学校(埼玉)「夏は埼玉ベスト4!新チームからの歩み」【前編】

2016.09.16

 1990年の夏の甲子園に出場経験のある大宮東高校。現在の3年生が入部した年の夏の大会では激戦区埼玉県でベスト4に輝く戦績を残し、さらに一つ下の代には有望な選手が加入したことから多くの期待を寄せていたが、とともに結果が出ず三回戦で敗れた。しかし夏の大会では強豪埼玉栄破るなど快進撃を続けベスト4という戦績を収めた。そんな大宮東の3年生に高校野球生活を振り返ってもらった。

【座談会メンバー】
相野 智希:応援団を取り仕切る。
赤保 大樹: 座談会では中心となって話を盛り上げた。
大久保 諒:夏の大会では三塁コーチャーを務める。
大平 燎:3番打者としてチームを牽引。
河野 聖也:1番打者としてチームに勢いを与えた。
園部 瑞基:主務としてチームをまとめる。
高山 力椰:Bチームのキャプテン。
長澤 栞太:秋の大会後サイドスローに転向しベンチ入りを果たす。

新チーム結成当初の不安と焦り

園部 瑞基(県立大宮東高等学校)

――先輩たちが夏の大会で敗れ新チームを結成したわけですが、結成当初はどういった雰囲気でしたか?

高山:一個下の代に実力があったから持っていかれるんじゃないかと、先輩がこんなんでいいのかとBチームの3年生は焦りを感じていたし、落ち込んでいましたね。

大平:自分は先輩たちの代から出ていたので、自分が引っ張っていかなければという思いがありました。

大久保:甲子園を目指してチームでやっていこうと言っていたんですが、本当に行けるのだろうかと不安が少なからずありました。

赤保:なかなか練習試合に勝てなかったので苦しかったです。

――練習試合で勝てなかったとありますが、今まで対戦したチームで最も手強かったチームは?

一同:作新学院ですね。今井投手、全然打てなかったです。

大平高山:河野が先頭バッターで出塁したくらいじゃないかな?

秋の大会で見えた課題と夏の大会までの道のり

河野 聖也(県立大宮東高等学校)

――昨秋の大会では好投手擁する西武台敗れてしまいましたが、この大会を振り返ってみてチームの状況はいかがでしたか?

園部:秋の大会が終わってから河西監督がスコアを見て、自分たちの打率やエラーが何個あったなどというデータを出してもらって、自分たちは打てない、エラーが多いという課題が浮き彫りになりました。そこで冬の練習では、守備の基礎練習を徹底的に行い、打撃では1日1000本バットを振るというノルマを掲げ、春までにどうしていくかを考えてやってきました。

――春の大会を見た印象はすごく守備が鍛えられているなと感じました。選手の皆さんはどのように感じましたか?

一同:冬の成果が出てた感じがしたよね。

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高山 力椰(県立大宮東高等学校)

――冬の成果が出たというのは嬉しいことですね。では夏の大会前のチームの雰囲気はいかがでしたか?

赤保:夏前の雰囲気は最悪でしたが、練習できなくて、練習できるようになって、雰囲気はどん底からどんどん上がって行きました。

園部:三週間の合宿期間中最初の一週間が自転車の件(後編で詳しく)でなくなってしまって…

――夏の大会に間に合ってよかったですね。夏の大会では5回戦で強豪埼玉栄を破りましたが、ベンチの様子は?

一同:雨で流れたねー

高山:雨で流れて気持ちが切れないように、全員で互いに意識しながら刺激しあって臨みました。

大平:埼玉栄の1年生の米倉投手は良いピッチャーと聞いていたので、下級生に負けてられないと、やってやろうぜとみんなで話していました。結果あのような序盤の入りになりました。失点した時は、指導者から割り切って行けと言われてました。相手を褒めるように言われていました。「ナイス栄」みたいな。

赤保:緒方がホームランを打った時はまた打ったなーと思いましたね(笑)。

――準決勝聖望学園戦では惜しくも敗れてしまいましたが、どういったことを意識されていたのでしょうか?

赤保 大樹(県立大宮東高等学校)

園部:点を取られることはわかっていました。打ち合いになると言われていましたので。ベンチの雰囲気は悪くありませんでした。

大平:練習試合でも強豪とやってきて、そういった展開はあったので焦りはなかったです。

――夏の大会ベスト4という輝かしい戦績を残しましたが、その原動力を教えてください!

大平:団結力や絆といったチーム力で勝ち上がっていきましたね。

――どのように団結力を深めていったのですか?

園部:大きな出来事があった時に、全員で集まって、全員でまとまってやることで団結力が生まれました。

赤保:怒られると、反省として、よくみんなでヘットスライディングをしていました。

一同:何回だろうね(笑)。

赤保:1000回くらい?気持ちが一つになるまでやってましたね。

大久保:あとは毎週月曜日に選手間でミーティングを必ずやっていて、そこでしっかり監督とも選手とも意思の疎通が出来ていたので、そこからの練習や試合もその意識を持ってやれていたことが大きいです。

 ここまでは新チーム結成から夏の大会までの軌跡を振り返ってもらいました。後編では高校野球生活について振り返っていただきます!

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【僕らの熱い夏2016 特設ページ】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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